【いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン】28為替リスクの回避先として

ビットコインが普及するには、歴史にいくつか重要な出来事がありましたが、

そのうちの1つが、2015年6月のギリシャのデフォルト(債務不履行)危機でした。 

通貨と言うのは「信用」で成り立っていますから(102ページ参照)、

国の信用が失われ、通貨が暴落するのではないかと言う不安が広がり、

より安定した外国の通貨が変わります。

リスクを回避するための「避難先」として、以前は「有事のドル」が有名でしたが、

最近は安定資産としての「円」が買われる傾向があります。

 それと同じように、ギリシャのデフォルト危機の時に競って買われたのは

ビットコインだったのです。

国が信用不安に陥った時に、特定の国とは切り離された仮想通貨を買いに走るのは、

人間に共通した心理かもしれません。

2016年にリオオリンピックが開催される前のブラジルでも、

通貨のレアルが暴落してビットコインの取引高が増えました。

これは10年前だったら、おそらくビットコインが買われる事はなかったはずです。

しかし、2008年にリーマンショックが起きて、既存の考え方や金融システムに対する信頼が

一旦地に落ち、安全だと思われてきたものが安全でないと分かった時、

生まれたばかりのお金が多少リスクがあるかもしれないけど、

自分が保有する資産のうちの数%位はリスク資産に分散投資しておこう、

と言う発想があり回ってきたのではないかと思います。 

ポートフォリオのうち何割かは日本円を持ちつつ、株や投資信託、

米ドルに分散投資する選択肢の1つとして、ビットコインを始めとする

仮想通貨の存在がクローズアップされてきたわけです。

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【いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン】28為替リスクの回避先として


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