【日中もし戦わば】尖閣は中国が太平洋に出ていくための前哨戦

第一列島線は中国のバリケードですから、その周辺に対艦ミサイルなどを装備する

他国の部隊が存在すること、さらに点在する島々の飛行場に航空勢力が存在する事は、

中国にとって絶対許せないことになります。

また、第一列島線の制圧・占領なくしては、中国海軍は外洋に出られないと言うのです。

つまり、アメリカに対抗する覇権は確立できないことになります。

 これは、シーパワーとしての勢力の拡大を目指す中国にとって最大のネックなのです。

 中国沿岸部には、3つの巨大な経済圏があります。

 北京・天津経済圏、上海経済圏、広州・深セン経済圏の3つですが、

この経済圏の安全は、第一列島線の確保によって得られると中国は考えています。

 したがって、中国はこれら3つの地域に合わせて、北海艦隊、東海艦隊、南海艦隊を

持ち、海南島の三亜に潜水艦基地を構えています。

 この4つが中国の海軍力の基盤ですが、これらの海軍戦力が海洋進出するには、

第一列島線の突破が必要です。

 この後、第3章で詳述しますが、すでに中国は、南シナ海では、7つの人工島を作り、

南シナ海の中央東側部に軍事拠点を確保しました。

となれば、次は東シナ海の番です。

 もし中国が尖閣諸島を確保できれば、そこに南シナ海でやったのと同じように飛行場、

埠頭、兵舎などを作って基地化し、太平洋に出ていくための拠点とするのは

間違いありません。

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