政治が激しく動くとき、怪しい勢力が暗躍するのは世の習いだ。
11月8日に来日した韓国の国家情報院(国情員)院長、パクチオン氏はその典型だ。
パクチオン院長は四日間滞在し、まず二階俊博自民党幹事長、次に菅首相に面会した。
国情院は韓国の情報機関だ。
そのトップが他国の首脳に会う時、通常は秘密裏に行動する。
ところが今回、パク院長は、官邸側が裏口からの来訪を検討したにもかかわらず、
正面玄関から入り、会談後に記者団の取材に応じて見せた(「毎日新聞」11月12日朝刊)。
パクチオンとは何者か。
11月20日の「言論テレビ」でシンクタンク「国家基本問題研究所」研究員の
西岡力氏が以下のように説明した。
氏は韓国全羅道出身で金大中元大統領の同志だった。
金大中政権で観光大臣に就任、この頃に、日本の観光業界の実力者、
二階氏と親交を持ったと言われている。
氏は金大中の密使として北朝鮮と裏交渉行い、
2000年6月の金大中・金正日の南北首脳会談を実現させた。
その時金大中側が4億5000万ドル(約450億円)の現金と5千万ドル(50億円)相当の
物資を金正日に貢いだ。
西岡氏の指摘だ。
「パクチオン氏の北朝鮮の交渉相手は対南工作機関の統一戦線部とみられています。
金大中一行の平壌入りの映像にはパク氏が金正日から耳打ち家されている場面があります。
彼が行った工作とは、金と物資を北の39号室、つまり金正日の対南工作の中枢機関で
韓国制圧を目指して、長年凄まじい攻勢をかけ続けた機関に送ったことです。
韓国への裏切りです。
のちに一連の裏切りが明らかになって、有罪判決を受けて収監されました。
」ちなみに二階氏は08年4月22日のブログ、「がんばってます」で、収監され、
病気療養で刑の執行が停止されたパク氏を見舞ったこと、運輸大事だった当時、
パク氏との間で「義兄弟の契り」を結んだことを書いている。
義兄弟の面目躍如か、昨年8月19日、パク氏がムンヒサン議長の特使として来日した際、
氏は二階氏と5時間以上会談している(「読売新聞」19年8月20日朝刊)。
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