【米中もし戦わば】006-1第4章禁輸措置大国アメリカ

問題

中国がアメリカやその同盟諸国による石油金融措置を恐れる必要は本当にあるか?

①ある

②ない

驚くかもしれないが、この問題の正解は、はっきりと「ある」である。

アメリカの過去に行ってきた禁輸措置の歴史、アメリカ海軍現在の能力を、

「中国有事」の際に実行すると表明しているアメリカの戦略的意図を冷静に分析すれば、

そういう判断になる。

歴史的に見ると、現代史上最初に石油禁輸を実行した国は、

大方のアメリカ人の予想に反して、アラブ諸国の対米原油金融措置(1973 ~74年)の

音頭を取ったサウジアラビアではなく、1941年に大日本帝国への禁輸措置を取った

アメリカである。

 (少なくとも本書の文脈上)と言うことに、この禁輸措置の目的は、

ほかならぬ中国から日本軍を撤退させることだった。

 石油、ガソリン及びその他の重要な資源の対日禁輸措置は、

石油需要の80%をアメリカに依存していた日本に大打撃を与えた

(併せて、日本の船舶に対するパナマ運河の閉鎖及びアメリカにおける

日本の資産の凍結も行われた)。

 この禁輸措置は、それが世界史上最も悪名高い先制攻撃につながっただけに

歴史的な教訓を含んでいる。

 日本軍による真珠湾奇襲攻撃は、禁輸措置開始からわずか4ヶ月後のことだったのである。 

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