【米中もし戦わば】007-7非常に暴力的な、核武装した軍事超大国同士の間にらみ合い

以上、歴史を振り返って分かる事は、中国共産党が政権獲得以来60年以上にわたって

武力侵略と暴力行為を繰り返してきたと言う事実である。

 この中国の歴史はアメリカ自身の極めて暴力的な現代史と並べてみると、

これが非常に危険な取り合わせであることがわかる。

考えてみよう、1949年の中華人民共和国建国以来、アメリカは朝鮮戦争、

ベトナム戦争、アフガニスタンの戦争と言う大戦争を戦い、イラクに2度侵攻し、

ボスニア、カンボジア、リビア、セルビア、シリアを空爆し、チリ、ドミニカ共和国、

グアテマラ、イラン、コソボで体制変革を図り、パキスタンとソマリアで

大規模な無人機攻撃を行い、ジブチ、エリトリア、エチオピア、ジョージア、ケニア、

イエメンに戦闘部隊を送り込んだ。

 しかもこれは、アメリカが武力介入した例のほんの1部に過ぎない。

 もちろん、中国共産党指導部と同様に、アメリカの歴代の大統領や連邦議会議員や

国務長官や参謀総長はこうした武力介入をイデオロギー的、人道的、

国家安全保障上の理由から正当化しようとしてきた。

 しかし、中国とアメリカが互いに相容れない正当化の主張を行っていると言う事実が

まさに問題なのである。

 中国とアメリカと言う、どちらも非常に暴力的な、核武装した軍事超大国が、

両国の経済交流が拡大し続けているにもかかわらず睨み合っている。

 解決困難な難問と言うのはまさにこのことである。

 この難問、および中国の有害な現状変更意図の存在が明らかになったところで、

第二部では中国の軍事力を検証することにしよう。 

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