現在、中国はあの手この手でベトナムを苛立たせている。
例えば、中国の漁船団は、ベトナム人が何世紀もの間漁をしてきた海域から
ベトナム領民をどんどん追い出し続けている。
こうした漁船団は、沿岸警備隊に守られていることが多い。
このような紛争が起きている海域は明らかにベトナムの排他的経済水域の範囲内である
場合が多いが、それは同時に中国が領有権を主張している西沙諸島周辺海域でもある。
そもそも西沙諸島は中国がベトナムから奪取したものだから、
この主張はベトナムにとってなおさら不愉快なものである。
同様の威圧的なやり方で、中国戦はベトナムの石油探査用掘削装置のケーブルを切断し、
数を頼んで軍事力を見せつけることによって、明らかにベトナムの排他的経済水域内に
ある石油・天然ガスをベトナムが開発するのを阻止している。
その上、中国は巨大な浮体式石油探査用掘削装置を設置し、ベトナムが
自国の排他的経済水域だと主張している海域にに、定期的に、そして多くの場合
おおっぴらに侵入している。
このような中国のいじめに対抗して、ベトナムは急速な軍事力増強に乗り出した。
誤解のないように言うと中越間には「安全保障のジレンマ」は存在しない。
と言うのも、「安全保障のジレンマ」とは、相手の、実際には防衛のためにすぎない
軍事力増強をお互い誤解し合うことで生じる軍拡競争だからである。
中越間の軍拡競争は、旧来の極めて危険な攻撃型軍拡競争である。
ベトナムは、急速に軍事大国化する中国は自国の天然資源を狙っているのは知っている。
そして、自分も急速な軍備拡張によってこのあからさまな侵略に対抗しようと
しているのである。
例えば、中国海軍に対抗するため、ベトナムはロシア製キロ級潜水艦を
多数購入しようとしているし、ロシアはすでに「1大隊の装備として
十分な数のヤーホント対艦ミサイルをベトナム海軍に納入している」。
ベトナム潜水艦隊を非常に効果的に補完する、このヤーホント・ミサイルの射程は
「紛争海域で作戦行動をとる中国船舶にとってかなりの脅威だと考えられる」。
ベトナムが増強してるのは海軍だけではない。
ベトナム空軍は、もともと充実している装備に、さらにロシアのSu-30戦闘機12機を
加えようとしている。
機動性の高いこの戦闘機は、ホーチミン市北近郊「ビエンホア」から離陸しても
「南シナ海全員体をカバーする」だけの戦闘行動半径を持っている。
一方、別の南部の海岸に位置する(ベトナム戦争時代にはアメリカ海軍基地もあった)
フーカット空軍基地から飛び立てばの戦闘機は海南島の軍事施設に
たやすく到達することができる。
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