【米中もし戦わば】034-02、東シナ海と南シナ海の支配を目指す中国の「積極的防衛」

こうした無数の紛争が実在すること自体には疑いの余地は無い。

 これについては、客観的な証拠がある。

 だが、中国の拡張主義がアジアの覇権国になるための攻撃的行動なのか、

それとも単に自国の通常路の保護と国土防衛と言う正当な防衛行動なのかについては、

甚だしい見解の相違が存在する。

中国側の視点から見れば、中国の行動は自らの「積極的防衛」主義の実践に他ならない。

「積極的防衛と言うプリズムを通して、中国は、東シナ海と南シナ海の支配を、

そして、おそらくはアルナーチャラム・プラデーシュ州の支配をも、

天然資源問題と「マラッカ・ジレンマ」を解決するための手段とみなしている。

アメリカ軍を追い出し、東シナ海と南シナ海を支配すれば、中国の海岸線と領土を

防衛する能力も大いに高まることになる。

だが、中国の脅威にさらされている国々の目から見れば、

中国の行動は「積極的」かどうかを問わず、とても「防衛」と呼べるものではない。

中国の全方位的進出はあらゆる意味で攻撃的行動にしか見えない。

戦略・国際研究センターのシニアアドバイザー、ボニー・グレーザーは、

この感じ方の大きなズレを次のような率直な心理分析によって見事に言い表している。

中国は他国の身になって考えないから、中国と言う国とその行動を他国が

どう見ているかを理解しない。

これこそ、中国が抱えている問題だと思う。

私が中国をよく自閉症国家と呼ぶのはそのためだ。

自分の行動が近隣諸国をどれほど怖がらせているか、中国には理解できないように思われる。 

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