【米中もし戦わば】045-05、ハリウッド映画も中国をネガティブにかけなくなった

中国の脅威を正しく知らされていない人々が世界中に存在するのは、

ニュース報道だけの責任ではない。

自主規制は、ニュースと並んで世論形成に大きな役割を果たしている

エンターテイメント産業にも広がっている。

中国市場への参入を望んでいるテレビ局や映画会社は、中国政府を怒らせないように

細心の注意を払わなければならない。

 映画やテレビ番組の中で1作でも中国をネガティブに書いたものがあれば、

その会社の作品全てが中国でボイコットされる危険がある。

これが暗黙のルールである。

その結果、少なくとも、自主規制を行う経営者の頭の中では、中国と言う巨大市場で

成功したければすべての作品で中国をポジティブに描かなければならないと

言うことになる。

映画会社やテレビ局がそんなことを本気で心配しているのだと言うことを

理解するためには、MGMスタジオが「若き勇者たち」(原題は「RED Dawn」(赤い夜明け)。

 リメイク版の邦題は「レッド・ドーン」)を2012年にリメイクしたときのことを

知るだけで充分である。

1914年のオリジナル版はソ連がアメリカの小さな町に奇襲攻撃を仕掛け、

勇敢な少年たちが赤い脅威(原題はこれに由来する)を撃退するために立ち上がり、

と言うストーリーだった。

リメイク版では、すでに崩壊したソ連に代わって中国を侵略者として書くことが想定されていた。

 ところが、中国でこのリメイク版について否定的な報道が出始めると、

MGMが映画のプロデューサーに指示して侵略者をデジタル処理で「非中国化」に

してしまった。

この自主規制の最も興味深い点は、MGMが中国政府からの公式な抗議によって

変更を加えたわけではないことである。

実際、抗議は一切なかった。

MGM広報によれば、、それは単に「今やアメリカ映画の主要なマーケットとなった

中国での興行収入を上げるため」の変更だったと言う。 

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