ビットコインの価格の妥当値はいかほどなのか、考えてみたいと思います。
仮想通貨の持つ唯一の価値は、銀行振り込みや送金などの伝統的決済手段と比較して、
安価で利便性の高い決済手段を提供することにあります。
仮想通貨決済の実需が少ない事は事実ですが、送金には一定の範囲で利用されており、
そこにビットコインの妥当性を考える糸口があります。
現在、日本でビットコインを扱う取引所の最大手あってあるビットフライヤーでは、
10万円未満の売買手数料は、ビットコインだけで0.15%、ビットコインの送付手数料は
0.04%です。
この送付手数料の中に送付の際には検証作業を行うマイナー(採掘者)の報酬も
含まれていると推察されます。
両者の合計は0.19%です。
マイナーについては後述します。
2017年4月の初めには1ビットコインは約12万円で取引されていました。
このときの1ビットコインの送付手数料は、当時の手数料の下では約276円です。
ところが2017年末には1ビットコインは約154万円まで上昇し、
送付手数料はおよそ3500円となっています。
その後のビットコイン価格の変動と手数料の改定を踏まえて
2018年4月3日現在の価格で起算すると、送付手数料はおよそ1400円となります。
他方、例えば三井住友銀行に口座を持つ人が、
他行に3万円以上国内送金する際の手数料は756円です。
2017年12月末現在のビットコインの価格で計算すると、
ビットコインの送付の手数料は、銀行送金の手数料の実に4.7倍に達し、
2018年4月3日現在でも1.9倍になっています。
つまり、銀行送金とビットコイン送付のコストを計算すると、
最初は割安だったビットコインの手数料は、価格が急騰した結果、
一気に割高となり、振り込みや送金が銀行より安価であるビットコインの
唯一の価値が失われているのです。
さて、かなり大胆な試算ですが、ビットコインの妥当値を安価な決済手段であると
言う唯一の価値を家な失わない価格、つまり国内銀行の送金手数料とビットコインの
送付手続き料が一致する価格だと考えると、1ビットコイン=約40万円と言う計算になります。
2018年6月末現在のビットコインの価格がその2倍近い水準にあります。
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