【銀行デジタル革命】105強まる現金廃止論と高額紙幣廃止の動き

前出のケネスロゴフ教授もサマーズ長官と並び、現金廃止を主張する論客の1人です。

サマーズ長官が脱税、犯罪防止からこの規制の廃止を主張しているのに対して、

ロゴフ教授は犯罪対策に加えて、マイナス金利政策が有効に働く前提条件などの理由で

現金通貨すべての廃止を主張しています。

ロゴフ教授は著書「現金の呪い」の中で次のような現金に廃止論を展開しています。

現金には税逃れされると言う問題があるが、それ自体は新しい現象ではない。

重要なのは近年の技術の進歩によって現金を代替できる決済手段が

生み出されていることであり、現金廃止に伴う問題や弊害が軽減されていることだ。

現金の存続か廃止の判断は、現金利用の効果と副作用の比較衡量によって

決定すべきだが、中央銀行の通貨発行益(シニョレッジ)の減少といった副作用を考慮しても、

税収増や犯罪減の効果が上回っており、その傾向は一段と強まっている—。

現金通貨全廃がマイナス金利政策を有効に作用させるとする、ロゴフ教授の議論は、

次節で詳述します。

中国では近年、高額紙幣の廃止発行停止が相次いでいます。

ECBは2016年5月に、2018年末に500ユーロ紙幣の発行停止することを決めています。

マネーロンダリング対策が意図されていますが現金志向が強いドイツでは

廃止に否定的な意見が強かったと報じられています。

だいぶ前の事ですが、米国は1969年に10,000ドル、5000ドル、1000ドル、

500ドル紙幣の発行を取りやめました。

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