【舛添問題】政治資金規正法の大きな穴を利用したようす

くにまるジャパンを聞いていて余りのザル法にびっくりしました。

ちょっと印象に残ったので書き起こししました。時間がない人の為と自分の為に。

こう、文字起こししてみると、耳には心地よくはなされるかたでもいざ文字にしていると、

読みにくかったり、またその逆だったり。

故大平総理の発言は実に聞き取りにくい話し方だったそうですが、

文字にしてみると、理路整然として校正が必要無いほどの優れた文章になったそうです。

誤変換の部分はご容赦。

──────────女性アナウンサー

舛添知事、政党交付金をネコババか?

日刊スポーツの社会面からです。

東京都の舛添知事の政治資金公私混同問題で、舛添氏が都知事戦の出馬前

かつて代表を務めた新党改革の政党交付金の一部を地震の政治団体に移し、

ネコババした疑いが有ると、今日発売の週刊文春が報じています。

週刊文春に寄ると都知事戦出馬に際し、新党改革を離党しましたが、

2014年の一月に自身が代表を務めていた新党改革比例区第四支部に600万円を寄付、

さらに知事選の告示後、一連の公私混同の主要舞台になっている資金管理団体、

グローバルネットワーク研究会に526万円が寄付されており、

週刊文春では支部を迂回して526万円を受け取った形になると指摘しています。

──────────くにまる

週刊文春の追求が続いているとということですけどね。

──────────伊藤惇夫

まぁ、とどまるところを知らない感じが。ははは。

──────────くにまる

出てくる出てくる。

──────────伊藤惇夫

都知事になってから思い返すと、まず話題になったのが超高額の海外大名旅行でしたね。

それからそのあと出て来たのが、毎週必ず湯河原の別荘に公用車で通っていた。

この辺は知事として公費を使っているのがいかがなものかと言うレベルだったんですけど、

そっから進んでまぁ、逆に遡って国会議員時代の事に遡って今度は政治資金規正法との絡み、

あるいは政党交付金との絡み、の問題が次々と出て来てですね、

正月の温泉旅館で緊急会議を開いたの開かないだの、先週の金曜日記者会見やられたんですけど、

それ以降ますます批判が高まって。

あのね、頭がいい人、この人鳩山邦夫さんと同期なんですけど、

我々の世代の時は大学入試は旺文社全国模試というものがありましてね。

だいたい受験生は皆それを受ける。

舛添さんと鳩山邦夫さんは代替二三位争いをやっていた全国で。

その上に不同の一位がいたんですけど、ま、そのかたは置いとくとして。

それだけ優秀で頭がいい。少なくとも勉強はできる。

こういう方に限って会う言う会見を開くと理屈でなんとかねじ伏せようとするんですね。

そうすると受けている側はむしろ反発をしてしまう。というね。

頭がいい、あるいは自分は頭がいいと思い込んでいる人の典型的な会見だったんですが、

それが返って火に油を注ぐような状態になって、

今や世論調査をやると98%が納得できないような状況になっちゃって来ているんですが、

明日また会見をするそうです、定例会見やるようですが、そこでどう言う説明をされるのか、

おそらく先週よりは頭を下げる回数が増えると思うんですけど。

まぁ、それでもどうなるかということなんですが。

──────────くにまる

川柳行きます?

──────────伊藤惇夫

もう中身言っちゃんてんですけどね。

さっき川柳やっちゃったから葉山の。

──────────くにまる

あそう、今日やんない?

──────────伊藤惇夫

やりましょうか。

──────────くにまる

やりましょうよ。ずっと続けてますから。

──────────伊藤惇夫

もう流れ来ちゃったものですから。

じゃあ、改めて今日の選句を。

──────────女性アナウンサー

ザル法で ますます増える 増す疑惑  あつお(鹿威し)

──────────くにまる

まぁ、ザル法なんですか。

──────────伊藤惇夫

そうですね、あのーこの問題、背景立ち止まって考えてみると、

こういう一連の問題がなぜ噴出して来たかというと、

その背景にあるのは二つ法律があるんですよ、政治とお金の問題に絡む法律と言う意味で。

ひとつは政治資金規正法と言う法律、もうひとつは政党助成法といいます。

政党交付金を交付する為の法律ですね。

この二つの法律が実は全くのザル法で、口の悪い人に言わせると、

「ざるじゃない、網の目もないから、枠法だ」というひとがいるんですけど、

網目もなくて枠しか残ってないということをいうひともいるんですが、

どうもこの舛添さんの一連の疑惑を見ていると、舛添さんと言う人はこのザル法をフルに

活用していた人だな、という印象がものすごく強いんですね。

だから今日は二つの法律についてもう一回ちょっとね、お勉強してみたいと思うんですけど、

今回の件で言うと一番最初に問題になったのは政治資金規正法ですね。

収支報告書虚偽記載じゃないかとか、ようするにプライベートの旅行を

会議費と偽ってんじゃないかという、問題で政治資金規正法という問題が出て来たんですが、

今ニュースで流れた今度政党交付金という問題が出て来ていますね。

まず、ちょっと政党交付金についての話をしたいんですが、これ、昔僕一度したと思うんです。

なぜならば、この法律を作った時のベースの案文づくりに僕も関わっていたもんですから、

だからあたしにも責任の一端があるんです。いつもそうおもうんですけどはい。

新たに浮上して来た疑惑というのが新党改革と言うのが舛添さん自民党飛び出して立ち上げた。

まず、その党の借金、二億五千万だからこれを政党交付金で返しているんじゃないかと言う

疑惑がでてきているんですね。政党交付金は借金の返済に使っては行けないと

なっているんですね、一応。でもお金に色ついていませんから、

いや、そうじゃないと言い張る可能性もあるんですけど。

まず、これが出て来た。で、今回ネコババ問題。このネコババ問題に関していうと

政党交付金制度からたぶん言い逃れ出来るんですよ。

つまり政党支部に一回お金を流す、そっから先にどこかへ寄付をするそうすると

どう使ってもいいお金になってしまう。

逃げられるのかなぁと言う気がするんですが。(ここにちょっと力が入る)

元々温泉旅行だとかブランドバッグを買ったりだとか、でも会議費で処理していますけど、

だいたい当時新党改革と言うのは収入の八割以上が政党交付金だったんですよ。

したがって舛添さんの資金団体、いや政治団体に流れていたお金の大半は

政党交付金と考えていいわけですよね。

政党交付金と言う我々が年間一人頭100歳から零歳児まで含めて

¥250円ずつ払っているお金が、舛添さんのブランドバックに化けたり、

温泉旅行代に化けたりしてたというふうに考えてもいいわけですね。

じゃ、なんでこんな制度が出来たんだろう。昔聞いていた人が覚えてくれているかたも

いらっしゃるかもしれませんが、

もう一回おさらいをしとくと、この法律が出来たのは1994年ですね、

その前三年か四年間ずっとこの問題で議論して来た、

政治改革のからみで、リクルート事件と言うのがあって政治とお金の問題で自民党が大批判を受けてですね、

何とかその問題を解消しなければならないと言う事で政治改革に取り組んだ、

そこで結果的に出来て来たのが選挙制度改革、ま、中選挙区制からいまの小選挙区比例代表に変わったのもそのときです。

それから政治資金規正法も含めて政治資金改革もやりました。

その改革の一環で、実は政党交付金制度を作ろうよと言う話が出て来たんですね。

法律の名前は政党助成法なんですが、なぜそれが出て来たかと言うと、

政治とお金の問題がこれだけ頻発すると。

なぜかと言うと政治家がお金がかかるにもかかわらず、政治家がお金集めに奔走し過ぎてですね、

政治活動がおろそかになっているんじゃないか、同時に必死になってお金集めをしている中に

汚いお金に手を出さざる得ない状況が生まれるんじゃないか、

ならば、じゃ国がちょっと面倒見て上げましょう。

一定額を。という発想がスタートなんですよ。

当時国会議員全体の収支報告書政治資金の全体像を見ると1500億から1600億くらいなんですね。

じゃ、そのうち三分の一を面倒見ましょう。ということになったわけ。

すると600億くらいですよ。それで進めようとした訳です。

ちょっとまて、600億は多すぎるだろう、

という議論になって、国民の理解を得られない。じゃ、半分にしようやと言う事で

今の額に落ち着いたんです。

根拠ないんですね実は。

ひねり出したアイディアは国民一人当たり年間コーヒー一杯ずつの御負担を。

という言い方のをしたんですけど、

コーヒーなんかホテル言って飲んだら千円取られるしね、コンビニじゃ百円じゃないですか、

250円なんか根拠ならないですよ。といういい加減な発想から生まれた、(苦笑)

つまり政治家が政治活動に集中できるようにするためには多少税金から負担してもらおうよ。

という発想で生まれたのがこの法律なんですね。

ところがこの法律と言うのは全くの使い道については全くのザル法なんです。

本来は政党活動に限定して使うべきお金なのに、一回さっき言ったように舛添さんケース

のように、一回政党支部と言うところに入れてですね、

そっから個人の政治団体にお金を流しちゃうとどう使ってもいいとなっちゃうわけです。

この法律の一番象徴的な事は国民の信頼にもとることのないように適切に

使用しなければなりません。と書いてあるわけです。

──────────くにまる

これ性善説ですね。

──────────伊藤惇夫

そういうこと。

だから、あんたたちにまかせるよ。適切に使いなさいよ。良識に従って。

そっから先はお任せしますから。という法律なわけですね。

──────────くにまる

それは分かってくれているよねと言う事ですよね。

──────────伊藤惇夫

政治家なんだから理解あるでしょ。

良識もあるでしょ。分かっているよねと言う法律なんですよ。

でも、ずーっとここんところ見ていると分かっていないやつばっかりいるわけですね。

特に問題なのはこの法律が出来たとき、これだけ税金で負担してもらうんだから、

企業団体献金やめましょうよ、いう約束事があったわけです。

ところが未だに政党に対してはいいとなっているわけです。

するとそこでもうひとつでてくるのが、政党支部もいいよねになるわけです。

──────────くにまる

あそうか、支部は政党があるわけですから。

──────────伊藤惇夫

政党の支部ですよ。あくまでも。政党活動ですよ。というのですが、

実態は何かと言うと個々の政治家の政治団体と同じなんですよ。

みんな個別に政治家が持っている団体と、まぁ中身は全く変んない。

このへんのひとつ抜け道で、結局この政党支部と言うのをフィルター替わりにすると、

お金は自由に使える。と、なってしまっているわけですよね。

このシステムを今のところ舛添さんは最大限利用しているなぁ。

という印象が非常に強いですね。

外国でもドイツなど一部政党交付金システム似た様なもの持っている国あるんですけど、

例えばドイツの場合は各政党が持っているシンクタンクに金額のうち一定額は

国が直接支払っちゃう。

政策研究しなさい、金額によっても日本ほど巨額な政党交付金を国はほとんどないんです。

付け加えておきますと、共産党は受け取りを拒否しています。

いまや、三分の一のはずだったのに民進党は80%強、自民党も70%弱が、

収入全体のうちの政党交付金が占める割合になっているんです。

つまり交付金頼り。僕はね昔からよくね国営政党じゃないかみんなって。

新党改革も八割以上交付金で賄われていたんですね。

これってこの法律を見直して、本当に意味での政党活動以外に使っては行けない。

というふうに網かけないとね。これ税金ですから。モロ税金から言っているわけですからね。

ですからその辺は見直す必要があるのかな。という気がするんですね。

もうひとつ大きいのは、政治資金規正法です。これについても私的な旅行とか会食とか、

バッグの購入とか様々、あと絵画の購入とかねこういうのを舛添さん政治資金を使ってやっていた。

従って一部からは収支報告書に記載されていたのが虚偽記載ではないか。

舛添さんは間違えて記載したから修正しますといっているわけですけどね。

この政治資金規正法も全く(力が入る)のザル法です。

くにまるさんがおっしゃったようにまさに性善説に立っているわけです。

そもそも政治資金規正法って字を書かせると、よくみなさん間違えるんですよ。

規制を掛けると言う規制、制限をかけるほうね、書く方がおおいんですけどそうじゃないんです。

これ。

規制の性は正しいと言う字なんです。

ですから正しく使ってくださいね。正しく収支報告してくださいね、

出と入りを正しく報告してくださいね。という法律なんですよ。

お任せしますから。この文言だけでこの法律の正確があらわれている。

というふうに僕は思うんですけど。

まさに性善説に立っていますから、具体的に言うと政治家がみんな、

どんな朝から晩まで二十四時間のすべての行動を政治活動だと言い張ったら、

認めざるを得ないんです。

──────────くにまる

風呂に入ってね、沈思黙考しているときも、これいろいろ考えていた。

──────────伊藤惇夫

フロで使うシャンプーも、石鹸も政治活動の為なんだ。

──────────くにまる

この石鹸でよく考えるんだ。

そういうことになっちゃうんだ。

──────────伊藤惇夫

極端なことを言うと、プライベートと政治家としての職務の境目がほとんど見えないわけですね。

ですからこれ舛添さんだけでなくて、様々な政治家が政治資金でキャミソールをかったとかね。

ま、いろんな人がいたわけですが。

これ全部政治活動だと言い張ると、それを収支報告書に乗せるでしょ、

総務省なり地域の選管なりがうけとるじゃないですか。

全部ノーチェックなんです。

──────────くにまる

受け取るんですか。

──────────伊藤惇夫

そこで中身の精査は一切しない。

で、何年か前さすがに批判を受けて、監査を入れると言うことになったわけです。

それぞれの政治家が国会議員がね。

例えば公認会計士の方とかいろんなかた選んでいる人がいるんですが、

この監査自体が出と入りの金額が合っていればいいですよ。でとうしちゃうんですよ。

で、中身まで精査しないです。

我々一般人だったら、税理士なり公認会計士にお願いすると、この領収書は何ですか、

ちょっと怪しいってやつね。これダメですよ。

それから領収書は必ず裏に誰と会ったとか、目的は何だったかとか書いて出してください。

厳格な公認会計士とか税理士は必ずそれ言いますよ。

それが一切ないわけです。

だから結果的に何でもいいから政治資金と言う事でみんながそっちに流し込んじゃう。

で、マスコミじゃないと発覚できない。

マスコミが注目した政治家を調べないと、収支報告書って厖大なものですからわからないわけですよ。

──────────くにまる

東京地検特捜部並に調べないといけならしいですね。

──────────伊藤惇夫

だから注目された政治家はこうやってやられますけど、実は注目されない政治家でも似たようなことをやっている人が

もしかしたら、結構いるんじゃないのかな、その意味ではひとつ解決策としては、

折角監査を入れたんならその監査人が、きちっと中をチェックして、

もし万が一あとでそれが発覚した場合は、資格を取り消されるとかね、資格を停止されるとかの、

厳しい法律にすれば、そこのところをいじっただけでもかなり変わってくると思うんですよ。

ですから僕舛添さんを擁護する気はさらさらないんですが、

こういう、法律上のいわゆるザル法、慣れ親しんで段々この抵抗力が無くなってくると、

政治家として、まぁこれもいいかって、適当な処理をしてしまう。

それがひとつの典型としあらわれたのが、今回の舛添さんの問題ではないのかな。というふうに思うんで。

やっぱり性善説はそろそろやめたほうがいいです。

何度も何度もこの問題が繰り返されるわけですから。

ちょっと法律厳しくしたほうがいいな。としみじみ思うし今回の件がそのきっかけになればいい事だと

私は思いますけどね。

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