【英国EU離脱問題】渡邉哲也氏解説

渡邉哲也氏談 選挙結果が出ていない状態でのYouTubeでの放送

 

参照:https://www.youtube.com/watch?v=4psD0q9-h

こんにちわ経済評論家の渡邉哲也でございます。

今日はですね、今真っ最中ということでどうなるかわかりませんけれども、

英国の欧州離脱の国民投票についてお話をさせていただきたいと思います。

今ちょうど投票の最中と言う事で答えが全くどうなるか分からない状態で、

収録を迎えているわけなんですけど、

どちらになるかまったくわからない、これもひとつの答えなんですね。

なぜそのようなことが起きているのかと言う事なんです。

通常選挙の場合はですね、世論調査会社なり調査会社が入ってどの程度の票差が出るとか言うのが、

内部情報でも分かると言う事にもなるんですけど、

今回に関しては各世論調査会社メディアに寄って全く違う答えが出てしまっている。

というのが現状なんですね。

また日本でも同様だと思われるんですが、選挙世論調査の対象ですね、

例えば電話に寄る世論調査なのか、街頭世論調査なのか、ネットに寄る世論調査なのか、

調査方法に寄って著しい差が出ているわけなんです。

どう言う事かと言いますと、テレビラジオをよく見ている世代、つまり自宅にいる時間が長い世代が、

固定電話を持っている層と言うことになるんだと思います。

固定電話に寄る調査に関しては、残留を求める声が強い。

メディアも完全に二つに割れているんですけど、

メディアの多くいわゆる高級紙、と言われるようなところは、残留を求める声を強く出しているわけでなんですね。

そのためにそのようなメディアを見ている人達にとっては、残留が正しいと考えられるのでしょう。

逆にインターネットや、他の媒体を中心とした世論調査に於いては離脱をしたほうがいいと

考える人達が多いわけです。

これは世論調査の結果にも強く反映されているわけなんですね。

つまり新聞やテレビを見ない層は離脱に賛成と言う声が強い。ということになってくるんです。

ある意味世論が二分化しており、結果がどうなるかまったく読めない。

言う状況になっているわけなんですね。

これはですね先日のアメリカ大統領予備選挙、トランプの勝利にも同じような構図が見られたわけです。

いわゆるアメリカの高級紙、リベラルと言ったらいいんでしょうか、高級メディアと言われる

CNNなどではひたすら24時間近くトランプバッシングを繰り返す。

また、ニューヨークタイムズなどのリベラル(自由を重んじるさま。伝統や習慣にとらわれないさま。

また,そのような立場の人。「―な考え方」)紙、新聞に於いても反トランプの姿勢を明らかにしてですね、

罵詈雑言に近いようなことを言う、しかし世論は動かなかった。言う事なんですね。

このように世論調査が信用できない場合一番信頼できるのが、

賭けやの数字と言われているわけなんです。

ロンドンではブックメーカーと言われる賭けやさんがたくさんあるわけなんですが、

賭け屋の数字で見た場合ですね、残留を求める声のほうが強い。なんですがっ、….なんですね。

数で見たら離脱を求める票のほうがかなり多い。

金額的に見ると残留、数で見ると離脱と言うことになるわけです。

いわゆるグローバリストと言われる大企業に勤める人や、国境をまたぐ商売をしている人達に取って、

欧州離脱と言うのはある意味悪夢と言うことになってくるわけですね。

これまでかからなかった関税がかかる。等でですね。

貿易に取って支障が出やすい。と言うことになってくるわけです。

それに対して国内の一般労働者は、たとえば安い低賃金の労働者が、欧州連合に入っているゆえに、

よその国からやってくる、とかですね、結果的にそれが自分達の職を脅かす。

ということになるわけで、そのような思いが強い人達は離脱したほうがいい。

これもうひとつのねじれがありましてね、イギリスの保守と言うのは何かと言うと、

栄光ある孤立ということなんですね。

イギリスはイギリスであるべきであり、イギリスはイギリスでなくてはならない。

他の国や地域に巻き込まれる事を是としない。

どんなに国が貧しくなっても、孤立独立した状態でいるべきだと考える保守層が多い。というのも

ひとつの真実ということになってくるんですね。

そのような大きなひずみの中でイギリスの欧州離脱の国民投票と言うものが行われ、

今結果が出ようとしていることになります。

で、その後どう言うことになるんだと言うことになりますね。

もし離脱を選んだらどのようになるかといえば、実を言うと欧州連合設立の際にですね、

離脱と言うプロセスを全く決めて来なかった。

ですから離脱するといったはいいけれど、どのように離婚するか離婚のルールが決まっていない。

なるわけなんですね。

じゃあどうしたらいいのか。出て行くと言うものを止めることもできないわけです。

で、イギリスとしてはですね、出て行くと国民投票で決まりましたら、

離脱のためのプロセスを進めて行くということになります。

ここに置いて欧州連合との間で、大きな軋轢を生むと言う事が予想されるわけです。

出て行くと言うことになるならば、これまで結んだ自由貿易協定のようなですね、

関税に関する協定その他を全部破棄しろと言うことになるんだと思います。

イギリスから欧州いわゆる大陸に向けての輸出に関して高い関税が課せられる可能性がある。

と言うことになってくるわけですね。

そして同時に反対もまた然りと言う事になるわけです。

欧州の大陸から安価な商品が入って来なくなる。これはイギリスの労働者の保護につながる。

というのが離脱はのいい分、なってくるわけです。

まぁ、どちらにしましてももしイギリスが離脱すると言うことになれば、

我が国もと言う国が出てくる事は間違いなく、短い期間で大混乱が訪れる可能性があります。

逆に残留と言うことになった場合、二月にイギリスが求めた欧州に於ける特別な地位を

理事会と議会で承認しなければならない。

どう言う事かと言いますと、イギリスは二月の時点でこれ以上欧州のしんか

(この字をどう変換していいか分からない)に加わらない。

つまり主権はこれ以上渡さない。

と言う事をまず求めたわけですね。

また難民移民政策に於いて、欧州との共同歩調は取らない。

難民に対しての補助金は最低三年間は猶予する。と言う事で払わない。

欧州の銀行危機、ユーロに於ける銀行危機が起きても、イギリスは救済に参加しない。

という条件を通してしまったわけです。

欧州は飲みましたが、それを今回議会に通さなくちゃ行けないわけです。

国民投票が終りましたら、これをきちっとルール化するために議会にかけなくてはならない。

しかし、イギリスだけ有利になるようなルールを他国が許すのでしょうか。ということなんですね。

これは他国の国民にとっては非常に不都合と言うか、気持ち悪いと言うか、

自分達がそんな不利な条件をのまなくてはならないんだと言うことになってくるんだと思います。

必然的にイギリスがOKならば我が国もと言う国が多々出てくるものと思われるわけです。

そうなって来た場合欧州連合は大混乱に陥る。ということになってくるわけですね。

ようは長いサイクルにはなるが欧州は崩壊方向に行く可能性が高いと言えるわけなんです。

すでにイタリアの一部政党からは、ユーロから離脱すべきであると言う声が出始めておりまして、

国民投票すべきだと言う話まで出始めております。

フランスに於いても国民戦線などの右寄りの政党が出ており、欧州連合ユーロと言うものにたいして

否定的な意見が出始めているわけです。

またそのほかの国々でも難民問題をめぐりいろいろな様々な問題が起きており、

難民問題をめぐっては国境を復活すべきまた国境審査を厳重にし始めた国がすでに出てしまっている。

これが今の欧州の現状であって、欧州がひとつになると言う夢はもうすでに終っていると

言えるのではないでしょうか。

今日の一本目は英国の欧州離脱についてのお話でした。

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