ドップリおばさんが言う「サムスン」とは、サムスングループの中核企業である
「サムスン電子」のことだが、サムスンとはなるほど巨大な財閥だ。
韓国公取委の公表指標によると、サムスングループの系列は80社。
このうち上場している10社の12年上半期の売り上げ総額は133兆ウォン(9兆3000億円)に達する
(韓国は暦年制をとっており、上半期とは1から6月、第一四半期は1から3月になる)。
そして中核となるサムスン電子の12年第二四半期の業績は、聯合ニュース(12.7.27)報じるところ、
売上高47兆6000億ウォン(約3兆2620億円)、営業利益6兆7200億ウォン、
純利益5兆1900億ウォン、上半期の営業利益は前年同期比88 %増の12兆5,700億ウォン、
売上高は前年同期比22 %増の92兆8,704ウォン「サムスンの機関紙」と揶揄される中央日報が、
この聯合ニュースの配信記事をそのまま載せていたのがなんとも面白い。
「自社記事を掲載したら信じてもらえない」とでも考えたのだろうか。
サムスン電子の12年通期の公表数値は売上高201兆1000億ウォン、営業利益29兆500億ウォン。
日本の電機メーカーでは、日立製作所の売上高が9兆円、これは重電部門を含むので除いて考えるとして、
パナソニックの売り上げは7兆8462億円(12年3月期連結)、三位ののソニーが6兆4932億円(同)。さらに日本には東芝、富士通、三菱電機、NEC、シャープ…といろいろある。
「日本の家電メーカーすべての売上高を集めても…」と言うドップリおばさんの言葉は間違いだ。
しかし、サムスン電子は大きな利益を出している。
たいしたもんだと評価できる。
ところが、韓国証券取引所には800社近くが上場しているが、その時価総額は、
「上位10社の合計比率が35.0%を占め」「サムスン電子1社で15.1%」
(連合ニュース12.7.24)を知ると、途端に韓国の企業社会全体が歪んだものに思えてくる。
いや、歪みや勇姿を誇示するサムスン電機のみならず、
80社からなるサムスン財閥全体にも内在されている。
「(サムスングループの未来戦略室は)第二四半期にグループ全体の売り上げのうち、
電子の占める割合が70%に迫ると把握している」「サムスン電子の成績表を見てみると、
全体収益の70%程度を携帯電話1品目で占めていた」(中央日報12.7.7)ところで、
サムスン電子の営業利益と純利益が、極めて近い金額であるのはどういうわけなのか。
サムスン電子の税還付金が、時として納税額を上回るのはなぜか。
サムスン電子は、国内向けには「わが株価は不当に低評価されている」と言っているのに、
なぜニューヨーク市場に上場しないのか。
それともできないのか。
疑問が次々に湧いてくる。
ともかく、韓国経済の中でこれだけの比重があるサムスン電子でありサムスン財閥だ。
おいおい様々な話の関連で触れることになる。
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