本筋はそれほど人気があり、尊敬されているサムスン電子のような企業まで含めて、
韓国人はなぜ、早々と退社するのかと言う問題だった。
元になる記事を並べよう。
いずれも、例によって就職ポータルの調査結果を報じたものだ。
会社員2883人を対象にアンケート調査した結果、
「職場で受けるストレスによって病気にかかったことがある」 81.7%、
「ストレスの程度がひどく、治療を受けたことがある」39.6%にもなった(中央日報05.6.24)。
会社員610人を対象に調査した結果、「回答者の73.4%が会社うつ病に苦しんでいると答えた。
これは07年の調査44.6%に比べて28.8%多い」。
性別では女性81.0%、男性63.0%、職級別では課長77.9%、社員75.5%、
代理(課長の下のポスト) 63.8%だった(中央日報09.3.6)。
「1951人を対象に行ったアンケート調査によると、12.2%が「職場で暴行を受けた経験がある」と答えた。
暴力を働いたのは(複数回答)上司66.0%、最高経営責任者(CEO)や役員20.2%。
同期7.1%部下5.5%とする回答もあった。
暴行内容は、足で蹴られた(27.7%)、書類等で頭を叩かれた(27.3%)、
胸ぐらを掴まれた(26.5%)拳で殴られた(25.2%)ビンタを受けた(21.8%)など」(聯合ニュース11.2.22)。
就職ポータルが会社員2975人にアンケート調査した結果、「45%が「職場でいじめがある」と答えた。
「いじめで退社した人がいる」と言う回答も58%に上った」(中央日報12.1.5)。
韓国企業はほんの1部を除いてワンマン型オーナー経営だ。
辞める気がなくても、オーナーの虫の居所が悪かっただけで、ある日突然クビだ。
韓国は労働運動が盛んで、組合が強いから、そんなことはないはずだ」との反論が出るかもしれない。
労働組合運動の状況を簡単に説明しておこう。
大企業が、その下請け企業の生産部門や外資系企業には強力労組があるが、
全体としての労組組織率は12年には10%を割り込んだ。
ホワイトカラーで労組があるのは、マスコミ、銀行、教師、公営企業などだ。
強い労組がある職場では配置転換もままならない。
だが、それ以外の韓国企業では、オーナー1族以外は、いわば社畜。
財閥も含めて、そうだ。
ふんぞりかえっている理事も、実は社畜に過ぎない。
ソウル市統計庁によると、「今の職を失うか、または変えなければならないと言う不安を感じる」と
回答した市民は61.4%、中でも「非常に不安を感じる」が19.9%だった、と言う聯合ニュース
(12.3.18)は報じている。
韓流の現代ドラマを見ていたら、財閥の御曹司は優しく、貧しい家庭の娘との恋に落ち…
これほど荒んだ職場環境、誰が連想するだろうか。
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