いつから韓国は「自由美容整形大国」になったのだろうか。
わからない。
「美容整形なんて…」と、つい軽く考えてウォッチを怠っていた。
それでも覚えていることがある。
高級な日本式料亭の妓生出身のマダムが、有名な超高級妓生料亭を指差して、
「あそこの妓生たちは皆、どこが整形している。
そんなこと、常識よ」と言っていた。
80年代前半のことだ。
その頃は、整形はあくまでも限られた層のことだった。
それから20年ほど後の中央日報(02.10.31)が伝える事は凄まじい。
ある医師は、麻酔科医として多くの病院に通ってみて、美容手術の分野が収益性と安定性の面で、
最も将来性があると判断して開業をした。
現行の医療法によると、医大6年を卒業して医師の資格証明をとれば、
開業に際して診療科目に制限は無い。
その結果、一般医師までが争うように美容整形に進出している。
医師協会の推定によると、ソウルだけで美容手術専門の病院、医院がおおよそ2000カ所、
整形外科専門医が運営しているのは10%ほどと、言うのだ。
2000もの病院、医院が設備投資をして、医師、看護婦看護師、事務職員らが食べていくには、
相応する来院者がいなければならない。
美容整形外科は、22年には韓国全体で4000から5000とも推定されている。
朝鮮日報のルポ「整形ベルト地帯ソウル江南を行く」(11.8.14)は
ソウルのちょっとモダンな繁華街であるアックチョン駅-シンサ駅の間には、
「2キロに整形外科が230カ所あると伝えている。
05年1月4日には、当時の盧武鉉大統領夫妻が揃って二重瞼にする整形手術を受けた。
一国の元首が夫婦揃って整形手術を受けるなど、他の国ではまずないだろう。
韓国の輝かしい歴史だ。
英蘭系の食品、日用品大手ユニリーバがアジア10カ国の女性2100人を対象に行った調査結果を
中央日報(05.9.26)が伝えていた。
それによると「自分は美しい」と思っているアジア女性は3%未満で、韓国女性では約1%だった。
「美容整形を考えたことがあるか」との質問には、
韓国53%台湾40%日本39 9%などの順でイエス」と答えた。
では実際に、韓国人女性のどれほどの割合が「美容整形」済みなのか。
朝鮮日報の「追跡取材韓国女性、2人に1人は整形」(09.1 2.22)
にある数字は信頼できると思われる(ただし、見出しとは違って
「ソウル60歳未満と思われる女性」だけが対象)。
同紙は専門医のグループに依頼し、まずソウルの有名百貨店のレジの前、
ディスカウントストアのレジの前、名門大学の図書館前に1人ずつ陣取ってもらい、
20から50歳代と思われる女性を各300人ずつ、計900人の目と鼻を判定させた。
その結果は、1回目の調査も2回目の調査も大きな違いはなく、延べ1800人中の836人(46%)が
「整形済」と推定された。
だが、有名百貨店では判定不能のケースが少なくなかったそうで、
判定した医師は「富裕層は、高額な病院で(整形したと)目立たないように手術する人が多いから」
だと述べている。
この調査のせいか正式なカウントからは外されたが、医師のみたところ、
有名百貨店では「1割弱が顔の輪郭も手術済だった」と言う。
以来、「済」の比率が高まる事はあれ、減っている事は無いはずだ。
韓国人男性の整形済比率は5%程度とされているが。
11年の場合、韓国の男性用化粧品消費額が世界の消費額のに21%を占めたと言う記事(文化日報12.9.20)
には驚かされた。
いくら化粧し整形美容整形したところで、人間としての中身が変わるわけではない。
そもそも、美容整形した顔は、「偽の顔」「嘘の顔」ではないか。
韓国人は今でも、日本人に向かって「わが国は儒教の国だ」と誇らしげに語る。
その背後には、「だから日本人より民族的に偉いのだ」といった自負心が脈打つ。
「儒教の国だから偉い」とは、東アジアの特定地域でしか通じない価値意識だが、
それでも相槌を打って「では儒教で最も大切な価値は何か」と尋ねてみよう。
彼らは「孝」と答えるだろう。
序章でも触れたが、「孝経」には「身体髪膚、これ父母に受く。
敢えて毀傷せざるは孝の始なり」とある。
進んで毀傷(整形)している人々が「わが国は儒教の国だ」と自慢するとは、
嘘の顔で嘘を吐いているのに他ならないではないか。
いや、これは嘘ではなく、高学歴社会でありながら「身体髪膚、これを父母に受く…」
と言う儒教の名言を知らない韓国人一般の知識レベルに起因するのかもしれないが、…。
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