日本政府が韓国側に対して二国間協議を申し入れた1月から、
4ヶ月経過したタイミングでの仲裁開催要求。
6月末のG20を控える中で、すでに日韓首脳会談は「見送り」と日本側から
明確な意思表明がなされていたが、これは
「韓国の首脳が日本の首相に会いたければ仲裁を開け」と日本側からの強烈なメッセージでもあった。
しかし、筆者は当時、これまでの韓国のスタンスから見て応じる可能性は低い。
そして応じなければ、韓国は国際社会で赤っ恥をかくだろうと言うコラムを書いた。
事実、その通りになった。
朝鮮日報は、G20の機会に日、米、インドの会合が開かれ「インド太平洋構想」のビジョンを
共有したことに懸念を表明している。
これまで多国間会議があるたびに、日米韓会合が開催されていたが、今回は話題にものぼらなかった。
米国は新たなアジア太平洋戦略を組むにあたり、日本、インドを選択し、
ここに韓国はなかった、としている。
これが今、韓国が置かれている外交の立ち位置である。
文在寅氏は米韓首脳会談で米国のこの戦略に協調すると述べたが、
一歩遅れているとの感が否めない(武藤レポート)インド太平洋構想とは、
安倍首相が2012年に国際NPO団体で発表した英語論文に書かれた外交安全保障構想のことで、
当初はセキュリティーダイヤモンド構想と呼ばれていた。
オーストラリア、インド、米国(ハワイ)の3カ国及び日本を四角形に結び、
インド洋と太平洋における貿易ルートと法の支配を守るための構想だ。
これは「一帯一路」を推し進める中国による、東シナ海、南シナ海への進出を抑止することが狙いだ。
日本政府にとって、尖閣諸島の領有問題に対応し、また中東からの石油輸入に置いて
シーレーンの安全確保をしなければならないため、重要な外交、安全保障政策として位置づけられている。
これが米国の対アジア戦略として、インド太平洋構想と言う形で採用された。
そもそも安倍首相が韓国を相手にしていないと言う前提もさることながら、
最近の韓国が中国に寄り添いすぎてまいるため、この構想に組み込む事は可能だろう。
文在寅は北朝鮮や中国に引っ張られており、もはや民主主義国ではない状態になっている。
はっきり言えば、西側諸国の考え方ではない。
それが先進諸国の中での孤立に結びついている。
安全保障政策は、実は東西ではっきり分かれている。
アジアの安全保障の構造はすごく単純で、すべて米国を中心に回っているハブ構造だと言っていい。
日米、日比(フィリピン)、日台(台湾)米韓、これらが全てそうだ。
これはどの国も逃れられない「呪縛」である。
だから、その枠組みの中で韓国も外交交渉やればいいのに、それはやりたくないと突っぱねている。
それが韓国はわかっていないから困ったものだ。
日韓両国で交渉していると、米国は当初こそ不介入の姿勢を示すが、そのうちに介入してくるようになる。
日本は日米関係をしっかり構築しているため、日韓関係が悪化すればするほど米韓関係もダメになってくる。
韓国は日本に対して様々なちゃぶ台返しをしているが、米国の存在を考えれば、すごく愚かなことをしているとしか言いようがない。
日韓両国はどんなにお互いを嫌っていようが、西側諸国の一員として米国の存在を考えると仲良くせざるをえないのだ。
でも、反日感情がすぐに出てしまうから、韓国にはそれができない。
今の文在寅は、北朝鮮との融和一辺倒だから、東側陣営に入りたいのが本音なのだろう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
コメントを残す