日本も財閥はあったが形骸化している。
韓国の方が財閥の力ははるかに強いし、経済の中心的な役割であるのは間違いない。
ただ、最近は不祥事が続き、財閥への信頼が揺らいでいる。
韓進グループの大韓航空では2014年12月5日、旅客機を搭乗ゲートに引き換えさせ、
チーフパーサー(機内サービス責任者)を機から降ろして運行を遅延させた
「大韓航空ナッツリターン事件」が起こった。
発端はジョンFケネディ国際空港で離陸のため滑走路に向かい始めた大韓航空の機内で、
ファーストクラスにいた当時、大韓航空副社長だった〇〇○が、
マカデミアナッツを袋に入れたまま提供した客室乗務員に対してクレームをつけたことだった。
これにより韓進は非難を浴びた。
同グループの韓進海運は2016年8月末に経営破綻した。
同社が保有するコンテナ船は荷下ろしに関する不払いを恐れられ、世界各地で入港拒否された。
また、朴槿恵前大統領に対して賄賂を送った罪で、財閥企業トップに実刑判決が下った。
2018年2月、財閥企業の経営者による汚職事件では、
サムスン電子の副会長に執行猶予付きの懲役刑が言い渡された。
さらに、贈収賄の罪で起訴されていた韓国ロッテグループシンドンピン会長
(日本名重光昭夫)に懲役2年6ヶ月の実刑が下された。
しばしば筆者は飛行機を使って出張していたが、機内アナウンスで
「サムスンのgalaxyノート7」は使えませんと、商品名を出して警告されていた。
galaxyノート7に限らず、携帯電話、ノートパソコン等にはリチウムイオンバッテリーが使われている。
この電池は高性能であるが、取り扱いは結構シビアだ。
筆者はアップルのiPhoneを使っていた。
実際に1年以上使っていると電池がヘタって持ちが悪くなってくる。
iPhoneは勝手に携帯内部を開けさせないよう特殊ネジが使われているから、
アップルに頼んで電池交換してもらう仕組みだ。
ところが、筆者は時計いじりマニアだから電池交換は自分でしていた。
電池そのものに加え、iPhoneを分解できる工具もインターネットで入手可能だからだ。
自分でやったほうが早くできるし、コストも圧倒的に安い。
これまで何回もiPhoneの電池交換をしてきたが、ついに失敗してしまったことがある。
リチウムイオンバッテリーを取り外す際、力を入れたらバッテリーを覆う膜が少し破れて
そこからバッテリーが発火し、iPhoneが燃えてしまったのだ。
こうしたリチウムイオンバッテリーの危険性は以前から知られており、
各企業でその安全対策は幾重にも施されていた。
しかしサムスンでは当時、対策ができていなかった。
窮地に陥り余裕がなかったと言う意味で、かなり深刻な事態だと見ていた。
そんなサムスンは、韓国財閥の中でも資産規模でトップだ。
しかも、資産規模2位の現代自動車でも、中型セダンの「ソナタ」が
米国でエンジン欠陥の指摘を受け、リコールしたことがある。
そのマイナスイメージは世界全体で見れば、計り知れないだろう。
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