【銀行デジタル革命】24仮想通貨決済は普及しない、10分の壁—遅い処理スピード

ビットコインなどの仮想通貨は、本来は代金の支払い、送金などの決済手段として

使う目的で生み出されたものです。 

仮想通貨に限らず、通貨供給量が増えればその価値は相対的に下がり、

需要に対し供給が不足すれば価値があります。

そのため、通貨の発行者が恣意的に供給量を調整することがあれば、

その価値が不安定となり信頼が薄れます。 

ビットコインの供給量は2100万枚と定められており、

2140年ごろにその上限に達するとみられています。

そのことが信頼の基礎になっているといえます。

しかし、ビットコインの決済手段としての利用は、仮想通貨取引全体の

1割にも満たないとみられます。

後述しますが、大半は投資目的、投機目的で取引されているのが仮想通貨の実態です。

 決済手段としての仮想通貨が普及しない一因は、処理スピードが遅いことにあります。

ビットコインは、“通貨“としての安全性を担保し信頼性を高めるために、

ブロックブロックチェーンと呼ばれる分散型台帳技術(DLT)を 採用しています。

多くの取引記録は10分ごとに1つのブロックとして認証され、

パッケージ化されて公開される仕組みで、ビットコインの利用者であれば、

過去の取引履歴の情報として共有することができます。

逆に言うと、取引はパッケージ化されて公開されることで成立します。

そのため、利用者が支払いや送金にビットコインを用いる際には、

取引成立まで10分間待たなければなりません。

よほど心に余裕のある人でなければ10分は待てないでしょう。

これがいわゆる「10分の壁」です。

DLTは安全性の確保のためには優れた仕組みですが、

「10分の壁」が決済手段としては決定的な欠点となってしまっています。

このことが、ビットコインが決済手段としてなかなか普及しない要因の1つです。

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