ICOはもっぱらIT分野の新興企業の資金調達の手段に用いられてきましたが、
2018年1月、いちどは経営破綻した米国の老舗企業イーストマン・コダック社が
「コダックコイン」を発行し、注目を集めました。
コダックコインは、これまでのICOとは1線を画しています。
多くのICOで発行される仮想通貨は価値の評価が難しい上、
将来価値が生じる確証もないのに対し、コダックコインにはコダック社が提供する
サービスの対価として利用できると言う実質的価値があります。
コダック社が、写真家の作品の使用希望者にライセンスを与え、
その作品の無断使用をネット上でチェックするプラットフォーム(仕組み)を開発し、
そのライセンスの売買にコダックコインを利用できるようにする計画だと伝えられています。
このプラットフォームにはブロックチェーンが利用されます。
新たなプラットフォームの収益性の期待に加え、オールドエコノミーの代表格であり、
デジタル化の波に押されて1度は経営破綻した老舗企業が、
仮想通貨とブロックチェーンを利用して新たな技術を開発して再生を目指すと言う物語は
人々の関心を呼びました。
同社の株価は、コダックコイン発行が公表された直後に一気に2倍に跳ね上がりました。
今後、コダック社のように、著名な大手企業が価値の明確なICOを実施するケースが
増えていけば、当局規制当局の一律の厳しい対応に変化が生じる可能性もあると思われます。
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