最大の関心事はDLT中央銀行の責務登場当初のフィンテックは
伝統的な金融ビジネスを脅かす存在とみなされていました。
しかし、これまで見ていた通り、今では、民間金融機関がフィンテックを積極的に
内部に取り込むことで、業務の効率化や利用者の利便性向上に活用しようとしています。
各国の中央銀行も同じです。
フィンテックの動向に大きな関心を寄せ、そこから多くのことを学ぼうとしています。
日本銀行は2016年に公表した「中央銀行発行デジタル通貨について—
海外における議論と実証実験」と題した日銀レビューで、
こうした姿勢の背景を次のように説明しています。
第一に、中央銀行は支払い、決済システムの安定性と効率性を維持し、
通貨の信認を保つと言う重要な役割を担っている。
フィンテックの中核である小口決済技術のイノベーションは、
支払い、決済システムの安全性と合理性の双方に重要な影響を及ぼす可能性があるため、
その動向を把握することは中央銀行の責務である。
次に、中央銀行は銀行券、中銀当座預金、大口決済といった金融インフラを
提供しているため、それらを常に改善するよう努めることが求められる。
その観点から、時々のイノベーションを精査し、必要に応じて導入していくことが
責務である—。
日本銀行は、フィンテックを学び、必要に応じてそれらにそれを自ら活用することを
「中央銀行の責務」と考えているのです。
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