【いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン】09ビットコインは暗号「暗号署名入り」

現金を所有することができますが、ある特定の「一万円札」の持ち主が自分だと

名乗ることができません。 

お札に所有者の名前が書いてあるわけではなく、この10,000円札も札も

あの10,000円札も誰ものでもないからです。 

たまたま手にしたその人が一時的に「10,000円と言う価値」を所有しているに過ぎないので、

どこかで使われてしまっても、この「この10,000円札は私のだから返して」と言う

理屈は通じません。 

また、自分で働いて得た10,000円も、投資でもうけた10,000円もギャンブルで

買った10,000円も、盗んだ10,000円も、全て同じ10,000円であって、

そこに違いはありません。 

「現金に色は無い」のです。

「暗号通貨」であるビットコインも「名無しの権兵衛」であるところまで同じですが、

「電子署名」と言う暗号技術によって、現在の所有者に無断で送金できないように

なっています「( 177ページ参照)。 

Aさんが所有するこのビットコインが、Aさんの許可なく、

勝手にBさんのものにすることができません。

それだけではありません。 

ビットコインには、過去の全ての所有者の名前が記録されています。

このビットコインは最初はAさんの手元にあり、次にBさんの手に渡り、…

現在はXさんのものである、と言う消費者の遍歴がわかるようになっているんです。

そのため、ビットコインはどういう取引を経由して現在に至ったのか、

必要があれば、後からさかのぼって確認することができます。

このような性質があるため、実は、ビットコインを始めとする仮想通貨は、

マネーロンダリングのような不正操作に悪用されにくい事は、意外と知られていません

(178ページ参照)。

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【いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン】09ビットコインは暗号「暗号署名入り」


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