【いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン】36オリンピックイヤーに訪れる半減期

2016年の夏はリオデジャネイロ5輪で盛り上がりましたが、

同じ頃、ビットコイン関係者は4年に一回の別のお祭りで盛り上がりました。

それが「ビットコインの半減期」です。 

図7には含まれませんが、半減期もビットコイン価格に大きく影響します。 

半分になるのは、ビットコインの承認作業に対する報酬です。

すでに説明したように、ビットコインは、10分ごとに繰り広げられる

「承認レース(マイニング競争)」で、すべての取引が承認されることで信用を担保しています。

レースの勝者だけが報酬を独り占めにできるので、レースに参加するマイナーたちは

承認レースにのめり込むのです。

その報酬が、2016年4月に、従来の「25BTC」から半分の「12.5 BTC」に減らされました。 

何故かと言うと、コンピューターの処理能力は年々向上するので複雑な計算を

マイニングにかかるコストは、それに応じて減っていくと考えられるからです

(仕組みについては、140ページ参照)。

しかし、いきなり報酬が半分になってしまうと、マイナーのモチベーションは下がる一方です。

ビットコイン価格の倍とは言わないまでも、何割か上がってくれないと

マイナーは撤退してしまうかもしれません。

2016年夏の前後にビットコイン価格が6万円から8万円に上ったのは、

半減期を境に「上がるはずだ」と言う期待が集まったからです。

「1 BTC = 60,000円」のままだとすると、報酬は「25BTC = 1,500,000円」から

「12.5BTC = 750,000円」と半減するところでしたが、

「1 BTC = 80,000円」まで上がったので、「12.5 BTC = 1,000,000円」となり、

マイナーが実際に受け取る金額の下落幅が小さくなっています。

これくらいの現象なら、マシンパワーの向上によって補えるのではないでしょうか。

このように、ビットコイン価格の変動には、様々な要因が絡み合っています。

国が発行している通貨と異なる要因で変化することもあるので、

ここで紹介した5つのポイントに注目しながら、運用してみると良いかもしれません。

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