【いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン】40国際送金に関するレガシーシステム

国際送金に関する銀行間のやりとりには「S W I FT:国際銀行間通信協会)」のシステムが

使われています。

各国の加盟銀行にはSwiftが発行するコードが割り当てられ、それが「住所」の役割を

果たしています。 

こちらの「住所」からあちらの「住所」に「いくら送るか」と言う

暗号化されたメッセージをやり取りするのがSwiftの果たす役割です。 

もう0もう70年前位からあるレガシーシステムですから、処理も重く、

手数料も割高です。 

米国はまだ良いとして日本からインドネシアに10,000円を送ると、

手数料で5000円とられてしまうような理不尽な現実があります。 

ところが、インドネシアにビットコインの取引所があれば、日本とインドネシア間は

ビットコインで送金すれば、より早く、より安く送金できるわけです。 

そこで、日本のビットコイン取引所で日本円をビットコインに変えて相手に送り、

受け取った人がその国のビットコイン取引所で自国通貨に替えれば、

ビットコイン相場の影響は受けますが、銀行系の送金と比べて、手数料が格段に安くなります。

ビットコインはもともと特定の国に属さない仮想通貨なので、

そういう使い方が向いているのです。

銀行系の送金の手数料が高いのは、基本的に人間がチェックしているからです。

間に複数の銀行をはさんで煩雑な手続きを全て人間がチェックしているから、

ミスも起きやすく、人件費も加算されます。

人間がやってきたことをコンピューターで自動化すれば、

膨大な処理を一瞬でこなせるようになるので、手数料をかなり安く設定しても

充分元を取ることができるのです。

テクノロジーを使って人間の面倒な仕事を自動化すれば、誰もが早く、安く、

質の良いサービスを受けられるようになります。

フィンテック(226ページ参照)が今注目を集めているのは、それが大きな理由の1つです。

既存の銀行システムは、抜本的な対策が取られないまま、

増改築とかしてある老舗の温泉旅館のような作りになっています。

抽象的なのが、過去に数回起きたみずほ銀行の大規模システム障害です。

つぎはぎだらけの複雑怪奇なシステムだから、1つの国内メガバンクのシステム統合だけでも、

大変な問題をはらんでいます。

まして、国本、銀行ごとに別々のシステムが動いていて、通信手段も違えば、

ルールも違うとなると、これを全部入れ替えるのは、現実問題として不可能に近い

と言いましょう。

また、お金がストップすると経済活動が成り立たないので、

資金移動は一瞬たりとも止めることができません。

そのため、どれだけ非効率で、無駄が多かったとしても、

すでに稼働しているシステムを使い続けるしかないのです。

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