【いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン】85コピーも改ざんもできないブロックチェーン

さらに言えば、ビットコインは、ブロックチェーンと言う技術を使って、

そもそもコピーできない仕組みになっています。 

これが不正防止の2つ目のポイントです。

ブロックチェーンは、過去のすべての取引が記録された1本のチェーン(鎖)のことで

この点をたどっていくと、生まれたばかりのビットコインの最初の取引から

現在に至るまでのすべての取引が記録されています。 

最初の取引は10分ごとに1つのブロックにまとめられ、

ブロックチェーンの最後尾に追加されます。 

この時、個々の取引が正しく行われたのか、チェックする仕組みになっているのです。

ブロックチェーンには、①たった1本の鎖である、②一方向にしか流れない(不可逆的である)、

と言う2つの特徴があり、そのことがコピーや二重取引等の不正防止に重要な意味を持っています。

ビットコインのすべての取引はたった1本の鎖に記録されていますが、

この鎖は、どこか1カ所のサーバに保管されているわけではなく、

P2Pネットワークに接続したすべてのコンピューターに全く同じ鎖が保存されています。 

と言う事は、誰かが勝手にコピーしたり、書き換えしたりしたら、その人の鎖だけ、

他の人とは別のものになってしまいます。

だから、簡単にばれるし、そもそもそんなインチキは誰も承認してくれません。

ビットコインは「民主的なお金」で、お互い承認しあって初めて取引が成立するので、

恣意的な操作や不正が入り込む余地がほとんどないのです。

また、ハッシュ値を利用したブロックチェーンは一方にしか流れないので、

過去にさかのぼって改ざんする事は原則的にできません(122ページ参照)。

仮に、元に戻って修正を加えようとすると、それ以降のすべてのブロックを

書き換えなければいけないので、改ざんは事実上不可能になっています。

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