【いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン】90顧客のビットコインの大半は、オフラインで厳重に管理

同じことが別の取引所でも起きる心配は無いのでしょうか。

結論から言うと、現状ではまずありません。

 取引所にはお客様から預かっているビットコインがプールされているわけですが

これを盗まれると言う事は、取引所にとっては死活問題ですから、

何重にもセキュリティーをかけています。

まず、お客様からの預かり資産を全てオンライン上に置いているわけではありません。

全体を100とすると、そのうちの数%しかオンライン上に置かず、それ以外は

インターネットから物理的に切り離して、オフライン環境で厳重に保護してあります。

そうすることで、外部からアタックを受けて万が一盗まれて盗まれてしまったとしても、

被害をその範囲にとどめることができるのです。

これは銀行の金庫にすべての現金が置いてあるわけではなく、

当座に使う分だけを用意したのと同じ理屈です。

それ以外のビットコインは、インターネットから完全に切り離して、

USBメモリのような物理デバイスに入れ、複数のバックアップを取って、

別々の金庫に保管してあります。

例えばローテクな話に置き換えてみるとわかるように、ゴールドと同じように

金庫にしまっておけば、少なくともネット上で攻撃を受けても盗まれる心配はありません。

保管しておいたビットコインのデータをオンラインに送る時も、

社内にあるセキュリティーのしっかりした1台のパソコンからしか送れないようになっています。

また、誰か1人の権限で扱えるようになっていると、つい出来心で顧客の資産を

利用する人が出てこないとも限らないので、ヒューマンエラーを排除するために

複数の人が承認しないと送れない仕組みも取り入れています。

ビットコインは24時間取引ができるので、取引所が使っているビットコインの総額は

常に変動していますが、私たちは数秒ごとにチェックを入れ、0.5%以上の幅で

変動したときはアラームが発せられ、即座に何が起きているかをチェックできる体制をとっています。

 マウントコックスのような黎明期の取引所では、そうした社内の運用ルールや体制が

できていなかったのではないでしょうか。

取引所のシステムにバグがあり、不幸にもビットコインが消えてなくなる(盗まれる?)と

言う事件が起きたのです。

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