このように、フィンテックで金融周りの各種の機能をデジタル化していくときに、
過去に金融業界で起きた事は繰り返される傾向があります。
デジタル化して人件費がカットされれば、会社の規模や収益構造はだいぶ変わりますが、
商売の実態はあまり変わらない。
だから、業界の歴史をひもとけば、次にどの分野にスタートアップが出てくるか、
どんなフェーズに移っていくのか、ある程度、先読みすることができます。
ビットコイン取引所である私たちがイメージしているのは、
19世紀半ばのカリフォルニアのゴールドラッシュで、
ゴールドを割り当ててリッチになる人ではなく、ゴールドを目当てに集まってきた人たちに、
強くて丈夫なジーンズを売ったリーバイスや、駅馬車網を築いて大陸の東西を結んだ
ウエルズファーゴのようなビジネスです。
自ら採掘レースに参加するより、インフラを整備する方が確実で、
マーケットも大きいわけですからそこを目指しそうと言うことです。
私たち自身、金融出身ではなく、数式やシステムに強いテクノロジーベースの会社なので、
むしろ、金融業界の人たちから金融の歴史や仕組みについて学ばせていただいています。
一方、金融業界の人たちは頭も切れるし、超高学歴ですから、
金利の計算などはめちゃくちゃ早いのですが、ブロックチェーンを始めとする
テクノロジーの話になると、途端にわからなくなってしまうことがあるようです。
プログラムを書いた経験がない人には、想像しにくい世界なのかもしれません。
逆に、私たちのような会社から見ると、金融業界の不思議な習慣が目に付きます。
例えば、銀行関係の書類は捺印が必要なものが多いですが、
誰がその印鑑を確認しているのかと言えば、銀行の人が一枚一枚、透かして見ているわけです。
それだけでチェックしても、銀行員は印鑑登録済の実印と違って
本人確認が取れていないので、結局、何のために印鑑を押してもらうのか、よくわからない。
生体認証のようなテクノロジーを使って本人確認したほうが確実で、
人件費も減らせるはずだと考えるわけです。
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