中国の長距離精密攻撃核ミサイル開発の中心となっているのが
自慢の地下長城を要する第二砲兵部隊(人民解放軍ロケット軍)だが、
第二砲兵部隊と言う名称自体がちょっとした詐欺である。
1966年に設立された時、その重要性を対外的に隠蔽するため、
当時の周恩来首相によって「第一」ではなく「第二砲兵部隊」と命名されたのである
その真の任務が公になったのはようやく1984年のことだった。
その任務とは中国のミサイル全般(弾道ミサイルも巡航ミサイルも、通常型ミサイルも)の運用である。
第二砲兵部隊の呼び物が地下長城である。
地下長城とは、大型トラックが入るだけの高さと幅を持った、
迷路のような地下トンネルのことである。
その建設は、1960年代末に中国の核兵器開発開始と同時に始まった。
現在、この地下トンネルネットワークは縦横に伸びる全長5000キロに及ぶトラック、
鉄道路線になっており、移動式ミサイル発射装置を最高時速約100キロで輸送する能力を
有している。
アメリカ随一の地下長城の専門家カーバー教授は言う。
「およそ15分でトラックや列車が現場に到着し発射準備は完了する。
中国はミサイルの発射にかなりの自信を持っている。
アメリカの人工衛星がミサイル発射準備を探知するまでに、
ミサイルが既に発射されてしまっているからだ」
この地下長城の存在は単なる憶測ではない。
それどころか、この度肝を抜く設備は2006年に中国国営テレビで華々しくお披露目されている。
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