【米中もし戦わば】014-04アメリカのイージスシステムを圧倒する小型艦

水上艦に関する記述を締めくくる前に、駆逐艦や空母といった大型艦だけでなく

小型艦の話もしておこう。

022紅稗型ミサイル艇は、中国の軍用艦中最も小型ながら、接近措置戦略に最適の艦船である。

 長さわずか45メートルのこの小型艦はステルス性に優れ、巡航ミサイル2発を搭載して

時速75キロに迫るスピードで航行し、強烈な打撃を与えることができる。

 現在、中国はこのミサイル艇を大量生産している。

これは、毛沢東のトレードマークだった「人海戦術」にぴったりな兵器である。

 例えば、このミサイル100隻がアメリカの空母戦闘群めがけて高速で押し寄せ、

「一斉射撃」を浴びせるのと同時に、対艦弾道ミサイル、地上発射巡航ミサイル、

攻撃型潜水艦から発射されたミサイルも一斉に空母戦闘群に襲いかかるような

事態が起きるかもしれない。

そうなれば、アメリカのイージスシステムがどれほど優秀だろうと

、数で圧倒されてしまうだろう(こうした人海戦術に対してイージスシステムが

どれだけ有効か、実地試験が行われた事は1度もない)ヨシフスターリンの格言

「量も質のうち」を思い起こさせるシナリオである。

中国のミサイル艇についておそらく最も憂慮すべきなのは、

中国がその設計図を最初にどこから手に入れたかと言う点である。

中国のディーゼル電気方式潜水艦隊がヨーロッパ製であるのと同じように、

中国のミサイル艇に使用されている「軍民両用」技術も、一般的にアメリカの同盟国と

見なされている国によって提供されている。

オーストラリア企業AMDは、当初、厳密に民間利用目的に限定した上で

双胴船を中国に販売した。

だが、一度ビジネス上のつながりが確立してしまうと、中国は言葉巧みにAMDを

広州の企業との合弁事業に誘い込んだ。

AMDの基本的な基本的な設計図を軍事用途に合わせて変更したのはこの合弁企業

シー・バス・インターナショナルだった。

 こうして我々は現在、オーストラリアの設計図をもとに中国が建造した、

フランス製ディーゼルエンジンを搭載した軍艦から、ロシア製ミサイルが

アメリカや日本やベトナムの艦船に発射されるかもしれないと言う事態に直面している。

 こんなグローバリゼーションは御免被りたいものである。 

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