この脅威を正しく理解してもらうため、まず、中国でハッキングは決して違法ではない
と言う憂慮すべき事実を紹介しておこう。
違法どころか、ハッキングは、愛国教育とインターネットで育った若い世代にとって
非常に魅力的な出世コースになっている。
この出世コースに乗るためには、中国全土にある技術系の私立学校に通う
と言う方法がある。
これら比較的低水準の「ハッカー専門学校」は中国の一大産業である。
政府の許可を受けて堂々と営業し、年に何千万ドルと言う収益を上げている。
ハッカー志願者の中には、ハルビン工業大学といった国内の一流大学に入り、
サイバースパイ活動に必要な工学や数学の高等教育を受ける道を選ぶ若者もいる。
だが、多くのエリートハッカー志望者にとってさらに魅力的な進路は、外国の、
できればアメリカの大学に進むことである。
その理由は、外国の大学の方が教育水準の高い場合が多いからだけではなく、
将来ターゲットとするときのためのホスト国とそのインフラを
じっくり研究できるからでもある。
政府によって直接行われるハッキングについて言えば、人民解放軍の
完全な管轄下にあるサイバー部隊が存在する。
10万人以上ものサイバー戦士が所属し、「12の部局と3つの研究所」で
構成されている。
中国の最も悪名高いサイバー部隊はおそらく、上海浦東地区にある12階建ての
ビルを拠点とするAPT1部隊だろう。
APTとはアドバンスド・パーシーステント・スレット(高度で執拗な脅威)の略語で、コ
ンピューターネットワークを長期間攻撃することを意味する。
コンサルタント会社マンディアント社の画期的なレポートによれば、
この上海のエリートハッカー部隊だけでも「主要産業20分に渡る」外国人を
140社以上のセキュリティーシステムに不正アクセスしていると言う。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
コメントを残す