短期先がありえないとすれば、セカンドベストな選択肢は2の、
「経済に壊滅的な打撃を与える、明確な勝敗のつかない長期戦」と言うことになるだろう。
つまり、はっきりと決着がつかなかった朝鮮戦争の再来であり、
その後には、新たな冷戦時代が訪れるかもしれない。
こんな気の滅入る選択肢がベストだと言う理由は単に、
選択肢3の「速やかに核戦争に発展する」が論外だからに過ぎない。
この論外の選択肢が現実のものとなり得る理由はと言えば、
第一に、中国の独裁的政府が中国国民から明らかに乖離していることである。
多くの中国問題専門家が指摘し、本書でもすでに述べたように、
中国政府の第一にして最優先の目標は中国国民の福祉の向上ではなく、
中国共産党の権力の維持である。
だから、通常戦争で中国が劣勢になり、このままで政権が持たないと思えば、
共産党指導部は躊躇なく核戦争を選択し、国中に張り巡らされた核シェルターの中で
事態を切り抜けようと考えるかもしれない。
戦争が短期間で終わる事はありえないし、核戦争では無いにしろ、
長期間の通常戦争もそのダメージを考えればやはり論外である。
だからこそ、戦争にならない方法を見つけ出す必要がある。
第五部と第6部で平和への道筋を探ることにしよう。
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【米中もし戦わば】034-04、新たな冷戦時代が訪れる可能性も
Posted in: 米中もし戦わば
– Posted on 2020/10/19
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