【米中もし戦わば】043-01、第43章、軍事力による平和

問題

現在、米中どちらのアジア軍事戦略がより優れているか?

①中国

②アメリカ

「軍事力による真の平和」をアジアにもたらすために必要とされる軍事力とは、

中国が直接的な脅威と感じるほどではないが、その一方で、中国軍の最大限の威嚇にも

びくともしない程度の軍事力である。

この微妙なバランスは、軍事力による平和を模索する際の判断基準になるに違いない。

どちらも暴力に訴えることなく中国の拡張主義を抑止できるのは、

このような状況しかありえない。

そのようなバランスを見つけて維持できるかどうかは、

少なくとも2つの理由で疑わしい。

まず、最も明らかな理由は、中国の軍事能力が急速に増大するにつれて、

アメリカと同盟諸国のそれが相対的に弱体化すると言うことである。

2番目の、もう少し微妙な理由は、アメリカと同盟諸国がこれまでのところ、

1枚上手の中国の軍事戦略に対して何ら明確な手を打っていないように見えると言うことである。

誤解のないように言うと中国の戦略は実は戦略ではない。

戦略と言うより、むしろ対抗戦略といったほうがいいようなものである。

これはまさに、孫子の「上兵は謀を伐つ(最高の戦い方は、

敵の戦略を見破ってそれを封じることだ)」を地で行くやり方である。 

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