【米中もし戦わば】045-01、中国の脅威を直視する

問題

本書のこれまでの内容を踏まえて、「急激に軍事大国化する中国は、

アジアの平和と安全にとって脅威である」と言う主張に対する最終的判断を選べ

①国防費の大幅増額への支持を煽るため右派が考え出した、偏執狂的妄想である

②中国の現状変更的意図、急速な軍事力増強、次第にエスカレートする侵略行為を

合理的に判断した結果に基づく、当然の懸念である「団結すれば栄え、

分裂すれば倒れる」と言うよく引用される格言があるが、

新約聖書にも「どんな町でも家でも、家で争えば成り立っていかない」(新共同訳)と

書かれているように、これは昔も今も変わらない真実である。

ここで重要なのは、経済力と軍事力によってアジアに平和を構築し、

同盟関係の堅持によってこれを守るためには、まず「中国アジアの安全保障にとって

大きな脅威となり得る」と言う政治的合意が不可欠だと言う事実である。

 もちろん、このような行為はなかなか得られるものではない。

 なかなか家がまとまらないと言う、特にアメリカで深刻なこの問題の根には、

民主主義そのものの性質と民主主義体制ならではの利害の競合がある。 

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