安全保障の根幹は、平和を維持することです。
国際紛争の解決手段としての戦争を否定し、そのために何ができるかを考えて
実行することです。
そうすると、平和に対する脅威は、前述した「力学関係」のダイナミズムからすれば、
力の均衡を作ってしまうことだと理解できると思います。
つまり、パワーバランスが最も大事なのです。
力学関係が安定していれば、武力紛争は送りません。
前記したミアシャイマー教授は、中国が中国国民自身の大国意識の状態から、
必然的に平和台頭路線を生み出す可能性があることを指摘しています。
そうした場合、アメリカは冷戦期にそれに対するのと同じ姿勢で
中国に対抗するだろうと予想しています。
したがって、中国周辺諸国は、アメリカと一緒に中国に対するバランサーになる必要が
あります。
すでに、インド、ベトナム、フィリピン、オーストラリアなどは
こうした動きを行っています。
日本はシーパワー、中国は基本的にランドバーですから、おそらく噛み合いません。
英国がEUを離脱したのも、シーパワーゆえにランドパワー集合体のEUとは
噛み合わない面が指摘されています。
翻って、東アジアでは中国が勝手にバランスを切り崩す拡張政策を続けています。
毎年、膨大な軍事費を注ぎ込み、軍拡を推し進めているのですから、
封じ込める事は容易ではありませんが中国ばかりではありません。
北朝鮮もミサイル発射をつづけています。
このままバランスが大きくずれてしまうと、東アジアにおいても
大きな武力紛争に発展する危険性が一段と高まってしまいます。
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