東洋経済のこの記事を読んで、実に感心した。
最初は色物と言われていたトランプ氏が、米大統領に当選した。
ヒラリー氏は、金銭問題(クリントン財団への中国からの違法献金)や、メール問題があった。
しかし、最後は振り切って当選するだろうという見方が大体だし、自分もそう思った。
フタを開けてみると、なんと、トランプ氏の圧勝。
これを当てたのは(くじや競馬ではないが)有名どころではたった二人。
藤井厳喜氏と木村太郎氏。
他の本邦大手マスメディアは全部外れ。産経も。
うち木村太郎氏は発言を聞くと根拠に乏しいので、実質一人ではないだろうか。
アメリカのメジャーな放送局はバイアス(色眼鏡で)がかかった放送をしてきたわけだ。
自分の好ましい候補が当選するように、マスコミの印象操作か。
アンダードック効果になるかもしれないのに。
で、自分が興味ある株価と先物市場、為替の話。
過激な発言、過激な政策で中国と軍事でも激突するようになるだろうから、チャイナマネーが引く。
アメリカと敵対すると当事国が買っている米国債が凍結されるというのもある。
するとドル売り円買い。株安、先物安が急激に来るはず。想像以上のスピードで。
いつか?
湾岸戦争のように多国籍軍が必要だろうから、その用意に二、三ヶ月かかるので、
最短でも、「セルインメイ」の五月頃かなと勝手に予想。
引用先:http://toyokeizai.net/articles/-/144908?page=4
選挙戦でトランプは強大な4つの敵に打ち勝った。
- 1)ヒラリーを担いだ民主党
- 2)保守派の共和党
- 3)大手メデイア
- 4)エスタブリッシュメント、である。
今の時点で、どうやら1)2)4)はまだ衝撃の中だ。
ならば大統領としての最初の課題は、一緒に勝ってしまった共和党とどう向き合うかである。
共和党と上手く迎合しながら、オバマ政権とヒラリーがやりのこした「Unfinished Business」、
つまり大企業や金融の利益からこの国を取り返すことができるかどうか。
それが彼の後世での評価になる。
一方で、その過程で起こるのは金融市場の衝撃だ。
金利も上がる。オバマと民主党のエリート(グローバリストや中央銀行関係者)は、
金融市場での痛みを嫌った。
そのため、社会に生じた痛みによって、結局ヒラリーはトランプに負けた。
ならば「真にトランプが勝つ」なら、金融市場は必ず荒れることを覚悟しなければならない。
トランプショックの本番はその時だ。今の市場はその準備をしていない。
個人的には、12月のFED(米連邦準備制度)の利上げを見据え、
年末から2017年は、1年を通して米国の株式市場は相当な下落になると予想している
(個人的には米株の時価総額がGDPの70%程度まで調整すると読む。現在は約120%程度)。
ただし、そこを乗り越えれば、セオドア・ルーズベルトのあと、
解体されたスタンダードオイル社の価値が、解体される前とくらべて6倍になった
(解体されてできたエクソン、シェブロンなどの合計時価総額)
という「新しい時代」も期待できると考える。
──────────著者
滝澤 伯文 (たきざわ おさふみ)
Osahumi Takizawa
CBOT会員ストラテジスト
米国・シカゴ在住で、CMEグループ(CBOT)で唯一の日本人フロア会員であるストラテジスト。
1988年日興證券入社後、1993年日興インターナショナルシカゴ、
97年日興インターナショナルNY本社勤務。その後、1999年米国CITIグループNY本社へ転籍。
傘下のソロモンスミスバーニーシカゴに転勤。CBOTの会員に復帰。
2002年CITI退社後、オコーナー社、FORTIS(現在のABNアムロ)、
HFT最大手Knight証券を経て現在はWEDBUSH傘下で、米国の金融市場、
ならびに米国の政治動向を日系大手金融機関と大手ヘッジファンドに提供。
市場商品での専門は、米国債先物・オプション 米株先物 VIXなど、シカゴの先物市場商品全般。
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