【書き起こし】宮崎正弘談 マット安川のズバリ勝負 中国崩壊本当のところ

マット安川のズバリ勝負 2016/04/22放送 ゲスト宮崎正弘氏 57分59秒分書き起こし

ちょっと気が向いたので、YouTube動画の音声を文字で書き起こしてみました。

音声だけなので分からないことがありましたが、ご容赦。

──────────宮崎正弘

この間ブルガリアとルーマニアに行ってましたね。

その前はあの辺うろうろしているんですけど、

あ、そうだハンガリーとか行っていましたね。

──────────マット安川

本当にかれこれ十年前からは宮崎さんも、

中国国内と言う事ではかなり行かれていましたね。

それからここ二三年は、安倍総理が行く前にASEAN諸国もいかれて

そして今東欧ですね、そちらの方、又はバルト三国やあちらのほうにね、

距離からしたら全く中国と違いますね。

──────────宮崎正弘

いや、テーマは全く同じなんですよ。

ASEANとインド経済圏を回ったのは中国を囲む国、だからモンゴルも入る。

いまねぇ、昔で言う東ヨーロッパ、東欧ですけど、前みんなソ連圏だったんですよ。

それが一転してみんな、EUに加盟し、ほとんど80%ユーロに入っちゃったんじゃないの。

──────────マット安川

ユーロも使えるということで。

──────────宮崎正弘

そしてブルガリアルーマニアとかチェコとか、目の前ウクライナとかロシア圏でしょ。

そこにNATOが入り込んで来てミサイル基地は建てる、

今度は戦車旅団を配置する。これはねぇ、逆にロシアから見たらどうですか。

従来の自分達の子分と言うか同盟者がね、一転して裏切ってあっち行っちゃった。

ということになるでしょ。ロシアから見れば。

でこれ激変のさなかでね、日本にいればこの胎動って良く伝わってこないし、

行ってみなければ分かりませんよね。

──────────マット安川

実際そう言う事も含め、取材に行かれたと思うんですけど、

実際どうでしたブルガリアにしても。

──────────宮崎正

いや、私の意識の中にあるのは人間と言うのは書くも見事に変身が出来るかというよりもね、

全体主義だったわけでしょ。独裁国家でシンギイリ(ちょっと聞き取れない)してた人達が

市場経済になった時に、パッと切り替えられる。

あの中国はそんなにうまくいきませんよ。

この人達は昔真正ローマ帝国オーストリーハンガリー二重帝国、その前は

オスマントルコが来てたり、しましたけれども、富の蓄積とソ連が入ってくる前は

結構自由な国だったんですよね。

だからたちまちにして取り戻すんです。

その基礎にあるのは宗教心なんですよね。

カソリックプロテスタント入り乱れておりますけれども。

そこのところは全く違うなと。

ですからね、全然、本当に二十年前独裁国家だったのかなぁと言う感じでね。

銀座歩いているのと全く変らない。

そんな感じですよね。

──────────マット安川

本当にそう言った意味で、まぁ先ほどちょっとでましたが、

バルト三国もいまやほんとユーロが使えて日本からも観光客のかたが行かれたり

していると思うんですけど、

ま、ソ連当時ロシアにも影響のある国々なんですよね、今お話のとおりに。

──────────宮崎正弘

そうそうそう。

──────────マット安川

で、そこの部分で実際ロシアが対NATOと言うか、ある意味NATO側からすれば、

制裁とかいろいろなやり取りをしていく中であの辺を見ればウクライナ問題であったり、

いろんなものが見えてきますね。

──────────宮崎正弘

そうですね。今ウクライナが半分取られそうという感じでしょう。

プーチンにとっては必死だし、もうひとつは東ヨーロッパのややど真ん中に

セルビアと言う国があってここだけロシアなんです。

ベオグラードの街中歩いていたらプーチンのTシャツ売ってて、

プーチン人気が異常に高いのがここだけなんです。

──────────マット安川

これだけ制裁を受けていてロシア自体もですね。

やはり苦しい状況では有ると思うんですよね。

──────────宮崎正弘

やはり非常(力をこめて)に苦しいですよ。

──────────マット安川

そんなかなで愛国心と言うか、なおも支持率を上げていると言うか、

ところもこれすごいですね。

──────────宮崎正弘

あのね、耐えることを知っている。ロシア国民がね。

家庭菜園、ラーチャー、別荘持ってて家庭菜園作っているから、

かなり自給できるんですよ農作物はね。

あの貧乏に耐えることを知っている。

なんたって、ナポレオン戦争にも耐えたんだしね。

あの国民性は我々の想像以上のものがあると思いますよ。

──────────マット安川

ロシアはね90年以降ルーブルが紙切れ同然で今はこういった状況で

その辺色々聞いて行きたいと思いますね。

中国に行かれたわけなんですけど、逆に中華街で中国の影が見えられましたか。

──────────宮崎正弘

ヨーロッパでは中国の影はそんなに無い。

西ヨーロッパはある。パリでもイタリアでもスペインでも

どこでもチャイナタウンがあってね。

オランダなんかもすごいですよ。

東ヨーロッパ無いんです。なぜかと言うとやっと全体主義の呪いを解いて

自由になっている時にまた全体主義の奴らが来て街づくりなんかされて

たまったもんかという。

表立った政策には出ておりませんがね、やっぱ、中国排撃ですよね。

東ヨーロッパは。

──────────マット安川

面白いですね、ソ連ロシアの影響なんですかね。その部分だけは。

──────────宮崎正弘

共産主義に関する恐怖心と言うのをまだ持っている。若い世代は全くないですけどね。

中年以上人達はあの時代は二度と来てほしくない。

その全体主義の国から来るわけだから。それは不快感があるですよね。

金を持ってくる人は歓迎。

──────────マット安川

中国人のかたはほんとにどんどん行くじゃないですか。

それでもそんなにいないと言うのはちょっとびっくりな。

──────────宮崎正弘

品物はあふれています。安いからね。

ところがみんな安いですから中国製品買うでしょ。

この二年間ブリガリアでも聞いたんですけどクレーム。

なぜかと言うとブーツを買いました。

中国製のブーツ脱げない。

包丁で切ったりしたら足がかぶれて、病院に行ったたりね。

それから染料が悪いでしょ。

シャツなんか来ても肌にできものが出来たり、

最近身体に関係のない雑貨とかの中国製品は売れているけれど、

肌に触れるものはブルガリア人も敬遠しています。と。

という評判はありましたよ。

──────────マット安川

で、こういうのは行ったかたしか分からない。

逆に宮崎さんが行っていただくとリスナーも含め私も臨場感が伝わってくるわけです。

パナマ文書ありますね。これも中国政府関係者の名前がちらちら出たり、

ちょっとまだ解読されてなかったり、解析中ありますけど、

これどう見てらっしゃいますか。

──────────宮崎正弘

不思議な事が山のようにありますね。

まず、パナマの法律事務所に誰がハッキングをして書類を盗み出しという問題が解けてない。

二番目に持ち込んだ先が何故南ドイツ新聞なんだ。

三番目に一年かけて世界なんとかジャーナリスト連盟なんてのが取材したと

そのジャーナリストの正体ってあんまりよくわかっていませんね。

そして結果的に面白い というか不思議な事は、

フランスドイツアメリカの政治家は誰一人名前が挙がっていない。

日本人は400人くらいいるらしいけど。大物は所詮いませんからね。

そうすると見てくださいどこに集中しているんですか。

プーチンのお友達、キャメロンのおじいちゃん、で中国。

中国がファイルの30%占めるんですよ。

そうするとこれはまともに考えていいのか?

それともなにか。

謀略文書でもなさそうなんだけど。

うかつには今論評できないじゃないんですか。

もうちょっと全貌が見えてこないと。

──────────マット安川

そう言った限りあるニュースの中で私達の耳に入ってくるので、

たとえば習近平が楔を既に打ったとか、そう言うのが聞こえてきますけれども、

何がなんだか分からない部分があるんですけど。

──────────宮崎正弘

中国は最高指導者の縁戚以下、現職の政治局員の娘婿とか

ごろごろ出ていますよね。

しかしよく考えてみれば前々からわかっていた事で、

たびたびブルームバーグもニューヨークタイムスもすっぱ抜いている事なんですよ。

追跡と言うか後追いの情報でしかないんですよ。

首かしげる事で、中国は完全にシャットアウトしていますから。

情報は国民に伝わっていないと思っていたら、とんでもない。

皆伝わっちゃっているのね。

いま、海外華人華僑留学生どれくらいいます?

だいたい最低でも2000万人くらい海外に出ているんだけど、

アメリカだって3ないし400万人くらいいるんですよ。

この人達が個人的なメールのやり取り、電話あるいはしょっちゅう行き来している。

そうするとね、全部言っていると、こう考えたほうがいいんじゃないですかね。 

──────────マット安川

全く関係ないかもしれませんが、胡錦濤のナンバーツーが捕まったじゃないですか。

──────────宮崎正弘

ああ、令計画ね。

──────────マット安川

令計画の兄弟が中国の何千何万と言うファイルを、持ってアメリカに逃げた。

というじゃないですか。実際その中のファイルの影響もあるんですか。

──────────宮崎正弘

いや、これは完全にアメリカのほうが口を閉ざしていますから、

どれくらいのものを入手しているのか、あるいは令計画の弟が令完成と言うんですけど、

中国が合計200人工作員をアメリカに送って、この男を拉致しようとしたんですが、

完全にFBIに守られているので、居場所が分からない。

ということは、つまりファイルは全てアメリカに渡っているとみたほうがいいですね。

そのファイルの中身は全然明かされないんですけど、以降のアメリカの反応を見てください。

よくわかるんですよ。

最初に習近平が訪米した時に、彼はスノーデン事件と言う爆薬を仕掛けて、

アメリカを攻撃したわけよ。

オバマさんはカチンと来てそれから中国に対して警戒感を持つようになったんだけど。

──────────マット安川

香港でもありましたものね。

──────────宮崎正弘

二回目の訪米見てください。完全に失敗と言うよりも非常に冷淡に扱われましたでしょ。

議会演説させてくれ。ダメです。

公式晩餐会全然議員たちは歓迎しない。

そう言うようなアメリカの変化は中国に対して、やっぱり許せないと言う気持ちが

たくさんあるでしょ。

一番あるのは南シナ海の問題と思いきやそうでない。

──────────マット安川

ハッカーとか。

──────────宮崎正弘

ハッカーの問題それがひとつ。二つ目はドル基軸と言う通貨の基軸体制を人民元が

脅かしている事に対するやっぱり不快感。

覇権国家と言うのはイニシアチブを常に握っておきたい。

それに立ち向かってくるような国は徹底的にやっつける。

だからアメリカ、ロシア、今でも許さないでしょ。

中国に対しても非常に厳しい態度にくるっと旋回しているんですよね。

我が日本国はその所をよく掴んでいるから、最近の安倍首相の行動を見てても、

かなり、中国に対して自信を持った発言をしていますね。

──────────マット安川

ま、そう言った意味でそれが逆に今までなんで出来なかったという言い方もありますし、

ま、独立国家として当然という形もありますけれども、

まぁ、みなさんからもたくさん来ていますしちょっと言ってみましょうか。

──────────女子アナウンサー

千葉県九十九里押切さんです。

パナマ文書についてなんですけど、昨日のとあるラジオ番組の中で、

熊本県の大地震は実は人工的に起こした地震で、安倍政権がパナマ文書を追求されない

ようにする為に人工地震を起こした。ということを話していました。

これはもう陰謀論ですよね。

こういった番組ほんとめちゃくちゃだと思います。

──────────宮崎正弘

これは陰謀論と言うよりたわいもない、なんというのかな。

──────────マット安川

今宮崎さんが、冒頭の話で分かると思うんですが、

日本人と言うのはそんなそこまでわーという。うーん。

ま、陰謀で飯を食っている人もいますからね。

ま、それはそれで良いと思うんですけど。ま、いろいろありますよね。

──────────女子アナウンサー

横須賀市西山さんです。

二点お伺いしたいです。まずひとつ目は、北朝鮮の労働党大会に中国が高官を派遣する。

と言うような噂があるようですが本当でしょうか。

中国はきちんと安保理制裁決議を履行してくれるのでしょうか。

そして二つ目です。

中国が五月の台湾祭英文総統の誕生に対し、WHOの台湾参加の締め切り、ん?

妨害ですね。

台湾への観光客の削減、そして台湾からの輸入を削減するなど中国の

台湾に対しての嫌がらせに対して日米が台湾を助けると言う動きがあるんでしょうか。

──────────宮崎正弘

いや、まずねぇ、党大会は何年も開かれていないし、

北朝鮮はそもそも、国家予算を公表していないでしょ。何年もね。

ですから国としての体制をなしているかと言う問題なんだけど、

党大会を開くとなると友誼国家ですから、中国はかなりの大物を出したい。

しかしそれはねぇ、北朝鮮の出方次第。

恥をかかされるような非常に無礼な態度を示したりするわけでしょ。

いくとすればチョウトッコウ(漢字不明)序列で言うと三位か四位の人ね。

このあたりかなと思いますよ。

ただ分かりません。中国は今ね、そんな事よりも習近平政権の基盤そのものの

非常にぐらぐらしているから、北朝鮮に対して本格的に取り組む体制にあるかどうかね。

という問題がありますよね。

二つ目台湾、台湾はね、これ五月二十日就任式ですよね。

で、マットさん行くの?

──────────マット安川

いや、いまのところ。

──────────宮崎正弘

ミッキーさんは一回行っていますよね。就任式。

チンスイヘンの時でしたっけね。

いや、私は他の国に行っているんで行きませんけど。

民進党は合法的な選挙で選ばれて、まさしく民意を反映して国民党を排斥しているわけですから、

それに対して中国が妨害を掛けると言うよりもこのところ、口で言っているけど、

本格的にいろんな工作をしていると言う形跡は極めて薄いです。

なぜかと言うと中国の民意から見れば、おかしいでしょ。

つまりあれ台湾地域の指導者って行っているのね。台湾総統って絶対言いませんけどね。中国はね。

民衆は見ているわテレビ番組でね。投票しているこの国自由投票しているじゃないか。

我が国には無いことだって。その差異ぐらい知っているわけです。

中国にずーっと訪問団行きましたね。台湾観光。おもしろんですよ。

故宮博物館でもどこでもね、前にテントはって法輪功が陣取って、

これが新聞とかチラシ巻いてるわけね。共産党の暴虐を許すな。とかね。

これ観光客がみんな持って帰るんだよ。

そこでもね中国はこれ以上台湾に人送ったら危ないんじゃないか。

知られたくない情報を知られているわけでしょ。

日本なんか特にそうだけどね。ただ、日本に来たって中国を批判する人少ないから。

その分何で感動して帰るかと言うと、日本の町の美しさ、ゴミが少ない事。

人々が親切である事。中国で教わったああいう残酷な日本人ってどこにいるんだ。

って、一人もいないわけでしょ。

というディファレンスを感知して帰って行くわけで。

ですからね、ここんところ中国としても考えているんじゃないですか。

そろそろ外貨が無くなっているんで、海外旅行も物理的に締め始めておりますけどね。

──────────マット安川

いまね最初の質問の時に宮崎さんのおっしゃった、習近平政権国内の政権自体が

今も危ないんじゃないか。

このあとCMが終ったあと聞いて行きたいと思います。

先ほど中国習近平政権が、国内の、ようするに党内のなかでも大変である。という話が、

ちょっとでたんですけど、ま、たくさんあると思います。

──────────宮崎正弘

山のようにあります。

──────────マット安川

どっから行っていいのか分からないですけど。

ひとつから入って行きたいのは、これだけ習近平政権が今までの歴史上無かったぐらい、

当の序列に入る人達も、粛正して来た、これまでの共産党としてはありえなかった。

と思うんですけど、粛正して来て江沢民派であったり胡錦濤派であったりしてきました。

で、実際ある意味これだけして来て誰も文句を言えないような状態なのかと。

いうところなんですけど。

──────────宮崎正弘

あのね、ガラッと舞台が変わっていますね。

まず、この前全人代でみんなテレビ画面で見ておりましたでしょ。

李克強首相が演説をしつつ、40箇所間違えて、それでねお互い習近平と李克強首相が

顔もあわせない。そっぽを向いている。

握手もしないでスタスタ出て行く。習近平がね。

その習近平のあとを追いかけるように王岐山、この人が半腐敗キャンペーンのボス。

これが肩叩いているんだよ。あの、習近平の。

こんな事ありえない事です。

つまりね、今誰がこの国で一番えらいかと言う事がね、ここで分かるんだよね。

王岐山が一番えらいんじゃないかと言う事が海外に示しているんだけど、

つまりこれ北京かんじょうってね、かんは官僚の官、場所の場、

かんじょうって言うんですよ。これは中国をウォッチするときに一番大事なんです。

そこで、それ以降のチャイナウォッチャーの議論を聞いていると、

どうやら腐敗キャンペーンやり過ぎちゃった。つまり敵を作り過ぎた。

習近平に対する面従腹背がそこらじゅうで起きて来た。

二つ目は、軍ですよ。一番腹立てているのが。

軍が軍事改革でよんそうぶ体制を廃止して、15の組織に変えた。

七つの軍区を五つの戦区に変えた。と言うところまで行っているんだけど、

実態は何にも変わっていない昔のまま。つまり笛ふけど踊らず。

つまり習近平が呼びかけて、構造改革こうやりまっせ。で旗まで作って、

トップの人事全部決めたんだけど、下は全然動いていない。昔のまんま。

というのが実態なんです。

なぜ動かないかと言うと軍人てのはね。あの国では一番腐敗してるんだけど、

陸軍200万くらいいるでしょ。

みんな末端の兵士まで機関銃持っているんですよ。逆らえないでしょ。

あの、いつ反乱を起こすか分からない。

軍の腐敗ってやんだかと思ったら全然変わらない。

この間も中国の軍人に詳しい人ついこの間北京から帰って来て聞いたんですけど、

軍に入れる為に親御さんが舞台長に一万元やってそれで入れてもらうですね。常識なんです。

一万元て今日本円に直すと十七万円くらいですか。

二等兵になりますね。二等兵はいじめられるんだよ。グッチャグチャに。

いじめをやめていただく為に一等兵にしていただけませんか。で、二万元。

──────────マット安川

で、その倍になりますね。

──────────宮崎正弘

34万円くらい。日本円でね。

しかし購買力平価から行ったら五倍くらいだから。100万円くらいと言う事ですよ。

で、上はどうなっていくのそのあとは。

軍曹から一尉か今の位で言うと?それから大佐。少将中将大将っているわけでしょ。

中将になる相場がね、だいたい二億元と言う話です。

これ全然直ってないんです。

と言う事は今までやった事は何か。上海派と団派の敵、江沢民と胡耀邦さんね、

これに連なる人の汚職をつついてそれで失脚させて回りじゅうを自分の気に入った手下で

固めたと言うところまで来たんだけど、ここでガタッと来たんです。

ものすごい反発があった。

王岐山さんが日和っているんですね。これ以上やったら自分の身の危険ね。

常にあるんだけど、ところが習近平が王岐山を守ってくれるのか。という疑心暗鬼。

なぜかと言うと去年の十二月三十日に、習近平の軍師で太子党であったリュウゲン、

リュウゲンと言うのは劉少奇の息子ですけれど、

この人がいきなり勇退したんですね、逆に言うと守れなかったんです。大事な部下を。

この辺ね日本のチャイナウォッチャーは鈍いところあるんですけど、

中国的感覚で言うとこれは部下を守れなかったと言う事は習近平たいした事ないぞ。

ということなんですよ。

今習近平政権権力基盤ガタガタになっていると言うのが実は本当のところでないかと思います。

──────────マット安川

昨年のリュウゲンさんのそのちょっと前までは北朝鮮のパレードなんかにね。

特使としていかれて、結構活躍されて、もちろん粛正の中も一緒になってやっていて、

なんでそこで勇退なんだろう。思ったわけなんですけどねぇ。

──────────宮崎正弘

それはほら、ジョサイコウ、カクハクユウという前の軍事委員会の副主席二人を

失脚させたでしょ。

ところがね、ジョサイコウは瀋陽軍区のボス。

瀋陽軍区は今度北部軍区に編入しましたけど(薄笑い)手つけられないんですよ。

瀋陽軍区はまず四十万人いるんですよ。最新兵器持っている。

これはね、北朝鮮に向かって対峙させる軍事力なんだけど、同時に北京に向けられる。

これを牛耳っていた、ジョサイコウを失脚させたと言う事は瀋陽軍区に取って許しがたいこと。

それから今度カクハクユウいますね。

これは西南軍区むかしのランシュウ軍区、今度西部戦区に編入されましたけど、

ここの軍人の派閥握っていた人ですよ。

──────────マット安川

と言う事は今習近平政権に対する敵というか、対習近平というのが

コキントウ派江沢民派と言うよりも、たとえば、軍対習近平となるんですか。

──────────宮崎正弘

なるんですよ。

トップを入れ替えて、チェスのゲームのように。

習近平に心服している部下ってそんなにいないんですよ。

今中枢にいるクリセンショ(字が分からない)とかリュウカクとか、

クレーン(ブレーン?自分にはクレーンと聞こえた)たちも今少しずつ動揺してるんですね。

ちょっとこのまま習近平丸に乗っちゃっているといいんのかいな。自分達の政治生命。

それでねもっと極論しますとね、フルシチョフ解任された事は若い人知らないんだけど、

突然あのひと秘密会議で解任されたでしょ、ひょっとしたら習近平

来年まで持たないかもしれないね。

突然中央委員会臨時総会、政治局拡大会議、あるいはひょっと解任と言うシナリオがね。

急に今膨らんで来ています。

──────────マット安川

なんかそう言ったリークが流れたと言う話がちらほら出たり

李克強さんから経済部門の役職を取っちゃったり、

これも自分が今の経済がダメだったら責任になってしまう。

逆に李克強にすれば。

──────────宮崎正弘

李克強は全人代の時にお前の責任だと言われて何言ってんですか、

あんたが責任部門全部取ったんじゃないですか。

李克強の演説なんか汗かいて40箇所間違えて、心ここにあらずってね。

それはね、習近平は7%成長って言ったんです。どう考えてそんなの無理。

──────────マット安川

李克強指数と言うのも出てきましたね。

──────────宮崎正弘

6.5ないし7%という前代未聞の曖昧数字、つまり数字枠で表示したわけですよ。

──────────マット安川

と言う事は宮崎さんの話を聞いていると確かに今チャイナセブン、

習近平政権今言われているシンパというのがさきほど出た王岐山これだけであると。

ほんで江沢民派の長老が次の回はなかなかもうやめるだろうと。

序列の次のグループの中にコウシュンカなど実は江沢民派が一杯いるんですよね。

──────────宮崎正弘

江沢民はそんなにいないですよ。

おっしゃっているのは政治局常務委員の中には四人います。

トップセブンと言っても江沢民が任命した、、、、、その四人は重要な職は

何にも与えられなくて、お前香港に行け、お前北朝鮮いけとか、

行ってみれば二線級の仕事をまされているんですよ。

米中戦略対話に出てくるのは、常務委員のトップセブンから出なくてその下の政治局員、

その中に団派と言うかキョウセイ団のエリートたくさんいるんだけど、

オウヨウって今これ副首相ですね、この人が米中戦略対話で出てくる。

そして副国家主席がリゲンチョウってひとで

どんどん日本から代表団が行ったって、あうのはこの二人ですよ。ほとんど。

つまり中国の実務は一体誰がこなしているのかと言う話になるとね。

序列と関係なく本当に実力ある人が担当していると。

政治局員が二十五人いてそのうちの七人が常務委員なんです。

政治局にその下に中央委員と言うのがいて、これが二百人二百八人くらいいますね。

日本の新聞がギャアギャア騒ぐ王毅なんて言う外務大臣は、やっと序列200番目ぐらいでね、

力は殆どないわけです。

その下にまだいるんです、300人くらいの中央委員候補ってのが。

それで全人代代表ってのが2800くらいおりますから。

──────────マット安川

先ほどの話をなぜ聞いたかと言うと、いまだ待っているけれども次の党大会で、

今おとなしい胡錦濤が、返り咲きと言うこともあるのかな。と思ったんで。

──────────宮崎正弘

胡錦濤はありえませんけれども、隠然たる力を持っていますからね。

──────────女子アナウンサー

ラジオネームサクラさんご紹介します。

南シナ海の島々で勝手に作られている、中国の基地騒動。最近とんと聞かなくなりました。

フィリピンベトナムなどの関係当事国はチャイナマネーで買収されたと言う事なんでしょうか。

最新情勢を教えてください。

──────────宮崎正弘

いやあのねぇ、新聞小さなゴミ記事でしか出ないですけど、

着々と南シナ海三つの島に人口の島を作って三千メートルの滑走路をつくったと。

それからレーダー基地を作った、もうひとつは九階建てのビルを建てた。

あの着々と中国は進めていますよ。

一番弱いのはフィリピン海軍だから、ここめがけて何か動こうとしているわけですよね。

あきらかにね。

アメリカはそれを察知しているんで駆逐艦を派遣して、

フィリピン海軍と米軍が共同で哨戒をやり始めている。

そうするとこれね中国は手を出しづらい状況に今なっている。

ベトナムなんですがね、カムラン湾になんと我が自衛隊も寄港して、

英字新聞を読んでいるとちゃんとジャパニーズネイビーデストロイヤーって、

日本海軍の駆逐艦て書いてあります。

日本の新聞読んでください。護衛艦と書いてあるんですよ。

それからソ連海軍が寄港しています。

カムラン湾はもちろんアメリカの空母が帰港しています。

これやっぱり手を出せないでしょう。

今のところ既成事実を積み上げながら、次は防空識別圏だと思っていたら、

ちょっとそうも行きそうにないなと言う状況と、

もうひとつは今のアメリカ大統領選挙に絡んでくるんですね。

大統領予備選戦っている候補を見てください。みんなアンチチャイナ。

中国バッシングすごいですね。特にトランプさんね。

中国に寄ってアメリカ人は失業を生んだ。中国の物品に四十五%の報復関税をかけろとかね。

よくそう言うなめちゃくちゃなことを言えるんだと思いますけどね。

──────────マット安川

実際どう見ていらっしゃいますか現時点で。

ニューヨークでトランプさんが勝たれてカリフォルニアがどうだとか色々言われてますけど。

──────────宮崎正弘

連休明けに私本を一冊出すんで、いまあんまり申し上げたくないんです。

ようするにトランプ熱狂とアメリカの反地政主義って本を出すんです。

つまりトランプ現象って何か、これはね、反地政主義

反地政主義ってのは頭の悪いって意味じゃないです。

アメリカがプロテスタントの国でね、布教活動をやって来て

プロテスタントは協会をバンバンバン作ってセクト争いをやっているわけね、

そのときにAと言うセクトとBと言うセクトを持っているとチョウロウカイバプティスト、

ナンババプティスト(この言葉は分からない)ダダだってセクトが出来て、

お互いに攻撃するわけですよ。

今の大統領予備選のあの醜い罵りあいはこれが原型なんです。

そしてねハーバート大学、イエール大学、プリンストン大学、みんな世界一流大学でしょ。

これはみんなプロテスタントの牧師養成塾なんです。

そう言う歴史があって、今度20ドル札、肖像変わって黒人の女性なるらしいんだけど、

20ドル札アンドリュージャクソンでしょ、第七代アメリカ大統領。

このおっさんってすごいでしょう。

インディアンバンバンぶっ殺しててめえは奴隷を百人抱えて、

すぐ人に決闘を申し込む、これが大統領だったんだよね。つまり反地政主義の塊。

ところがアメリカ人熱狂するわけよ。

映画見たって分かるじゃないですかジョンウェインの西部劇もさりながら、

最近ランボーとか言う乱暴な映画ありましたね。

それからながーい銃身もって、バンバン人を撃ちまくるクリントイーストウッドとかね、

シュワルツェネッガーとか見てください。

あれにアメリカ人は熱狂するんです。

今久々に出て来たのがドナルドトランプ。なんかわけが分からないけど

威勢のいい事言っているでしょ。

みんな熱狂するんですよ。

反地政主義は日本で言えば東大法学部、日本最高のエリートですね。

みんな財務省とか外交を司っているひとたち。

結局どうするの日本をダメにしているじゃない。

学歴の無い田中角栄が強引に日本を引っ張ったようにね。あるいは自民党をぶっ壊すと言った

小泉さんがある時期日本を引っ張ったようにね、これが反地政主義で、

今アメリカの国民が渇望しているのは、半分これなんです。

東部インテリどもはもちろん大反対、トランプは乱暴者で頭が悪いなんてね。

ムッチャクチャ攻撃していますね。

見てください攻撃しているのどこですか。

ニューヨークタイムス、ロサンゼルスタイムス、ワシントンポスト、みんなリベラル。

日本で言うとなんとか新聞言わないことにします。

というふうに図式化すれば非常に簡単。

最初のマットさんの質問に戻りますが、わたしは51%くらいの確率でトランプが勝つと思います。

──────────マット安川

今メディアではトランプはどうせ負けるであろう。結局クリントンでしょ。という論調。

また評論家も選んだニュースだけ引っ張って解説して、国民の皆様に論調としていっていますけど、

宮崎さんほど適切で、ねぇ、細かい分析で言ってほしいものですね。

──────────宮崎正弘

あのね、1980年代見てください。レーガンとカーターに寄って、

レーガンカーター最初の時にね、20%開いていたんですよ。

レーガン負けていたんですよずっと。

これがどうですか本番になったら。地滑り的レーガン勝利でしょ。

で、我が国の政府は、カーターが勝つと思っていたんだから。

信じられないほどの情報力ギャップってありますね。

──────────マット安川

ですからそう言うのに惑わされないで、みなさんも色々勉強して情報を得ていただいて、

見ていただきたいと思いますね。

──────────女子アナウンサー

東京都丸山さんです。

日本ではあまり報道が無いので教えていただきたいのですが、

中国は資源を求めて世界各地に触手を伸ばしています。

中でもアフリカ地域の進出が一時期取り上げられ、

日本ではアフリカ地域の対応の遅れが叩かれていました。

現在中国をはじめとする世界経済の減速に寄って、

原油をはじめとする資源相場が下落しています。

アフリカ地域の中国進出の現状はどのようになっているのでしょうか。

──────────宮崎正弘

あのね、もう壮大な規模で頓挫している。まずリビア見てください。

100のプロジェクトを中国が抱えていて、36,000人働いていたんですね。

で、カダフィさんが殺されたら、全部引き上げて来たでしょ。

あのプロジェクトあのまま。

アンゴラで海底油田を作っていました。で、失敗しました。あのままね。

ナイジェリア、いくつか鉱区を買ったんだけど、あすこはいまボゴハラムとかね、

大変なゲリラで今手も足も出ないじゃないの。

で、スーダンまだ内戦をやっていますね。中国が持っているのは南スーダンに石油鉱区があって、

ポートオブスーダンまで700キロのパイプラインを守る為に中国軍人を派遣している位危険なんです。

で、うまくいっているところはずばり言ってどこもないんじゃないですか。

それでね食料を確保する為に農地農園を買ったんです。

タンザニアいくつかの国で中国が大規模に農園を買ったところ、大暴動が起きたんです。

アンチチャイナ暴動ってやつね。

これも中国はどうしたら良いのかハタと迷っているでしょ。

いまね、中国はアフリカで一番うまくいっているのはどこかと言うと、

ジンバブエだけじゃないですか。

ジンバブエはついに法定通貨人民元ですよ。そこまで中国に寄っていますけどね。

──────────マット安川

各国はどうなるかと、頓挫する可能性のほうが大きいのではないかと言う。

──────────宮崎正弘

これがね、アフリカのみならず、中国が世界中でやっているのが危なっかしい。

例えばカナダで七つのエネルギー会社買いましたね。

オーストラリアで石炭石油それから鉄鉱石鉱区買って、みんな開発途中でやめちゃっている。

ほんとやめちゃっているんですよ。

ブラジルで鉄鉱石鉱区山のように買って、ブラジルの景気ドーンと落ちちゃって、

今これも殆ど中座中ですね。

世界中であの勢いつけて出て行った中国が、思いもよらぬ資源価格の暴落に寄って、

やっぱり立ち往生しているんですよ。

頼みの綱のアジアインフラ開発銀行、全然うまくいっていない。

えーシルクロード構想、これ殆ど一歩も二歩も、進めなければ行けない時に、

──────────マット安川

アドバルーンだけ上げましたけどね。

──────────宮崎正弘

多少は進んでおりますけどね。

融資するアジアインフラ銀行とかブリックス銀行とかが機能していないわけですから。

──────────マット安川

ま、ほんとにいろんなテーマを宮崎さんに聞いて行きたいんですけど、

ですからどんどん飛んで行きたいと思うんですけど、

逆にどうですかイランとアメリカ。イスラエル、サウジ、この関係はどう見てらっしゃいますか。

──────────宮崎正弘

オバマ大統領昨日サウジアラビアリヤドに入りました。

国王陛下は飛行場に出迎えないで、飛行場から宮殿まで人っ子一人いない。

という厳戒態勢のもと、非常に冷たい空気の中オバマ大統領はサウジ国王と面談したんですね。

で、結論。合意点ゼロ。お互いに主張を言い合っただけ。

同時にあそこにアラブ首長国連邦の首脳が全員集まって、拡大会議やったんですね。

結局ね今産油国は、アメリカ不信なんです。

なぜかと言うとイランとなぜああいうユル褌(フン)の核合意をしたかと。

いずれイランは五年十年以内に核武装しますよ。

これどういう風に中東政治に跳ね返るかと言う事を、考えていない。

イスラエルそうでしょ。イスラエルはねアメリカとぐちゃぐちゃなほど蜜月関係にあったと、

思いきや、イスラエルは怒っているんだものね。アメリカに対してね。

だから一説に寄ると、ケリー国務長官が、ネタニエフにほっぺパシってやられたとかね。

そう言う噂まであるんですね。

今これ誰も見たわけじゃないけど。確認してないから。

──────────マット安川

イスラエルのロビー活動ってアメリカの中でもかなり力が有ると、聞きますし。

──────────宮崎正弘

ええ、強いですよ。

そう言う現実を無視しても、言ってみればオバマさんのレガシーづくりで、

なぜそこまでやったかと言うと、それでこのあいだマブチミツオ大使と対談誌を出したんですよね。

「世界戦争を仕掛ける市場の正体」だったかな。

そのなかで私よりもマブチさんがこういったんです。

それは宮崎さん簡単だよ。ドル基軸体制にイランを戻す為だよ。

あ、なるほどなぁ。そう言う見方があるんだ。

なぜかというと、イランは制裁されている時に、日量二百八十万バレル生産していて、

食料と人道援助の為に百万か百五十万バレル一日輸出していい。

ところが、あとふんだんに生産していたイランの石油は、密売していたんです。

で、誰が買っていたか。韓国、インド、トルコ、中国、ロシア、

ロシア中国は良いですよ、武器と引き換えだから。

韓国、インド、トルコは何ではらっていたか?

簡単なんですよ、金(きん)で払っていた。というのはアメリカ制裁しているから。

たとえばトルコではトルコに於けるイラン大使館が、トルコリラを受け取ります。

それを金(きん)に替えて、金をイランに持って行くんです。

それはそれこそアメリカに取ってドル基軸を根底から破壊する行為なんですよね。

もういっぺんイランはドル基軸に戻ってもらったほうが良いと、

もうちょっと経済的大局的見地から、やったと。

──────────マット安川

これまでの歴史よりも、そう言うところを見ているわけですね。

──────────宮崎正弘

そういうことなんですね。そう言う事をマブチ大使がおっしゃってて、

私も半ば同意できるかなと。

──────────マット安川

シリアの問題でアメリカもいろんな意味で入っていますけど、

あの中に強いと言われるイラン革命隊とか、ああいうのも一緒になって行っていると。

ちょっと不思議な部分ですね。

──────────宮崎正弘

イランはアサド政権を守ろうとしているわけです。

ロシアも守ろうとしていた。てか当面安定したからロシア引き上げましたけど。

ロシアなぜアサドを守らなければ行けないかと言うと、

シリアのあそこに港借りてるんです、ずーっとロシア海軍に取って軍事的に重要な場所であって、

そのためにアサド政権を守らざるを得ないですよね。

イランがアサドを守ろうと言うのは、同じシーア派同士の政権ですから、

回りじゅうあとはスンニ派ですからね。だからこれはテコでも守り抜こうと。

と言う事でぐじゃぐじゃになっているわけでしょ。

──────────マット安川

そこでISがあったりとか、ISがなぜ出来たか等と言うとここからに時間ほど

必要になってしまって、アメリカの影響が少なからずあったりするわけで。

──────────女子アナウンサー

東京都目黒区のナカシマさんからいただきました。

安倍総理はロシアに行ってプーチン大統領と会談をするらしいのですが、

今後日本とロシアの関係はどうなって行くんでしょう。

そして北方領土はどうなって行くのでしょうか。

二島返還で平和条約を結ぶと言う決着になるのでしょうか。

──────────宮崎正弘

あのねプーチンさんは非常に面白いことを言っていますね。あの人柔道やるからね。

柔道には引き分けと言う手がある。

チェスには無い、中国将棋にもない。中国将棋はホレゴマ(よくわからない)ってないんです。

日本の将棋はホリゴマ(放り駒?)で敵の陣営に打ち込む手があるんだけど、

あれ一切ありませんからね。

そのなかで引き分けという発想が無いんですよね。

つまり皆殺しゲームと言うのがチェスであり、中国将棋であり、

で、日本とロシアの関係ね。

日本がもし主権国家で自主外交が出来るのであれば、という前提の元で言えば、

当面の我が国の仮想敵国はどこか?ね、あの国ですよ。

その国の後ろにある国とは遠交近攻ってね、これ地政学の常識なんですけど、

ロシアと手を結ぶのは地政学的発想で当然ですよね。

ところが日本はそれが出来ない。

なぜかと言うとアメリカの了承がいるわけ。

アメリカはロシアと敵対的関係、完全な敵対ではないけどね。

そうすると安倍さんの自主外交には自ずと限界がある。

と言う事なので時間を稼ぎながら信頼関係をずーっと築き上げて、次のチャンスを待つと。

──────────マット安川

そしたら次の政権になったらまた違うかたがなったり。

──────────宮崎正弘

それは誰がなろうともこれは宿命的な事ですよ。

なぜかと言うとロシアに取って、今度逆に見れば良いんですよ。

ロシアに取ってイッチバン(力が入っている)嫌いな国はどこ?アメリカじゃないですよ。

中国です。

これ宿命の対決がずーっと。数百年の。

そうすると今の同盟関係をいずれ切り替える。というより替えざるを得なくなるでしょう。

同盟関係どこ?これねEU諸国であり、それから日本ですよ。

そのシグナルはとうの昔からロシアから発せられているんだけれども、

ここでね北方領土問題がある。

これはねエリツィンの時に酔っぱらった時にポーンと帰って来たかもしれない。

今度もプーチンの権力が強いうちに彼の独断で、「アイっ返す」と言えば、

帰ってくる可能性もあるんですよ。非常に乱暴な政治をしているわけですからね。

うってクリミヤうちのもんだって取っちゃった。

そう言うことをやりかねない国って、なんて言うんですかねぇ。

戦後の日本人はそういう地政学的な常識って考えられないことにしちゃったからね。

平和憲法を守ろうなんて言っているような、ところでありますからねぇ。

発想にも及ばないでしょう。

──────────マット安川

ま、これの早く進展してほしいと言うところですね。

──────────宮崎正弘

五月六日ですね、ソチに行って、わざわざ、ソチって遠いですよ。ヤルタですよ。

私も来月行くんですけどね。

ソチには行きませんが対岸のオデッサというところにね、あそこ戦略的な黒海の軍港ですからね。

なぜかユダヤ人がいるんです。ユダヤ人の町なんです。

──────────マット安川

その宗教の関係と言うのもロシア帝国並びにキリスト色々ありますけれどもねぇ。

──────────宮崎正弘

時間があればロシアの話をしましょうか。

ロシアこの二年間経済的に、塗炭の苦しみを味わっていると言われているんですけど、

つまりね歳入の七割が石油だったわけでしょ。

石油が一時百二ドルから昨日は四十三ドルかな、一時三十二ドルまで落ち込んで、

これ大変ですよ。収入が無くなるわけだからね。

そして通貨ルーブルが下がってきました。

1ルーブルね二年前は三円三十銭、去年私が行った時はまだ二円九十銭くらいだったけど、

いま一円四十銭くらいじゃないですか。下がってますよ。

そうするとねこれをどうやって立て直すか。

つまり原油代金上げればいいわけでしょ。

ところがOPECはこの間も会議をやって、結局まとまらないと。

OPECは価格カルテルとしてはこの組織死んだんじゃないの。

そうするとねみんなが増産しているわけですよ。

価格は永遠に上がりそうにないなと。言うのが今の状況でしょ。

──────────マット安川

その中支持率が高いですね。

──────────宮崎正弘

それは今度はシリア空爆ですよ。

それでロシアの国民熱狂するんですよね。

それでまたおさまって来たらまたどっかやりますよ。

──────────マット安川

それである意味どこを基準で言っているのかよくわからないんですけど。

世界の顔と言う事で年に一辺発表があったり、今年はプーチンさんが何年連続で、

世界の顔だと言うみたいな、そう言う雑誌もありますね。

──────────宮崎正弘

あの、フォーチュンでしたかね。確かそうですよ。タイムは違う人でしたね。

こういうことも言えるんですよ。タイムはやや保守的穏健派の雑誌。

それから、フォーチュンというのはウォール街の投資家の雑誌。

そのストリートに寄って期待されている人間像が違うんですよね。

──────────マット安川

その、ラジオをお聞きのみなさんいろんなところから情報と言うものを入手されていらっしゃると

思うんですけど、ま、今の説明なんかすごく分かりやすいかなと思いますし、

日本でもああいった英字新聞であったり、大使館で発表しているニュースとかも

ホームページでありますね。

それでも情報収集にもつながると思います。

まだまだ行きたいのですが後二分とちょっと切ってしまったわけなんですけど、

宮崎さん今日のほんと今日のテーマもそうなんですけど、

今後の展望ですか、後二分切ってしまったんですけど。

──────────宮崎正弘

経済の展望だけ申し上げますと、アメリカ景気非常に良くなってきましたね。

失業率は改善されているし、そうするとアメリカが健全であれば、

日本の株価もまた回復する。日本はマイナス金利がマイナス方面に出て行って、

世界中から攻撃されていて、アベノミクスは失敗したなんて言われているけど、

あの別に失敗はしていませんよ。ちょっと停滞していると。

マイナス金利はひょっとしたら方向転換をうけるかもしれませんが、

今のところ日本としては見るべきところはどこかと言うと、

日本の実力に比べ株が非常に低く評価されている。

まず、株が上がってくる事に寄って元気が出るきっかけになるかなと。

ま、こういう風に見ていますね。

製造業は全然しっかりしていますから。

──────────マット安川

そうですよねぇ。宮崎さんのこういった話と言うのは国会議員も、

株をやられているかたアナリストの方が並ぶくらいで。

宮崎さんの情報が欲しい方が多いんですけど。

今日はこういった意味で展望までいただいたわけですけど、

本当に来月また東欧諸国に行かれるんですね。

今度はどちら。

──────────宮崎正弘

今度はクロアチアとスロベニアを回ってきます。

アメリカの東海岸よりは近いですよ。一時間ほどね。

──────────マット安川

またいろんな情報をみなさんと共有させてください。

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【書き起こし】宮崎正弘談 マット安川のズバリ勝負 中国崩壊本当のところ


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