↓こちらは以前に出版されたものですが、現在と比較して著者の見た目と現在にどのくらいの
差異があるか確かめることにもなるかと思って、文字起こしをしました。
今現在の読み上げての音声認識機能は素晴らしいものがあります。
韓国経済阿鼻叫喚
はじめに
—–直面する韓国経済の危機
人口高齢化の波が、韓国に押し寄せている。
日本だけの現象でなくなった。
高齢化は、社会保障費を増やす一方、GDPの伸びにはマイナス要因となる。
経済的に言えば、歓迎せざる事態だが、これだけはどうにも回避できない「運命」だ。
人間が青年から壮年、そいて老年になるように、一国経済もこの宿命から逃れられない。
唯一可能な方法は、後述の合計特殊出生率を、2.08に維持すること。
こうすれば、人口は横這いを維持できて、経済問題は発生しない。
それには、経済政策が抜群の「バランス感覚」を発揮しなければならない。
成長と福祉のバランスをとることだ。
うまく行っている国は北欧3カ国である。
人口は少ないが、「天国」のような国づくりをしている。
一般的には言うは易く行うは難しである。
目一杯成長のアクセルを踏み込んでしまい、福祉を置き去りにするのが普通である。
「ああ間違えた」となるが、「後悔先に立たず」だ。
韓国は今日本以上に苦境に立たされている。
我が日本も立て直しに必死である。
韓国の特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子供の数)は、1.21である。
日本の1.42(いずれも、2014年)を下回っている。
この合計特殊出生率で、日本が韓国を上回ったのは2001年以来一貫している。
こうして韓国は日本以上のスピードで高齢化が進む計算だ。
この結果社会保障費が財政を圧迫する。
2016年度は過去最大の歳出となるが、その増額分は高齢化に伴う措置である。
韓国の2016年度経済成長率は、2015年度よりもさらに悪化が予想されている。
それにもかかわらず、肝心のインフラ投資や中小企業、エネルギー予算などを重視する
「成長促進型」にはなっていない。
労働福祉部門に重点配分した「消費型予算」である。
この予算編成方針をどのように評価するかだ。
実は韓国の経済構造が急速に時代遅れになっている。
日本から移植した重化学工業中心の産業が、
いずれも「賞味期限」をとっくに過ぎていることに気づかないのである。
世界の潮流はソフトを以下に組み込んだ産業構造にするか、それが問われる時代である。
現代の工業では、ハードとソフトが一体化する時代になっている。
韓国では、サムスンが電子工業の旗頭である。
サムソンは、汎用品の「メモリー半導体」が基盤技術である。
ここから1段上の「システム半導体」が不得手だ。
日本は、この分野が得意だから、これを工業製品に組み込んで、
新たな製品を続々と世界市場へ送り出せる技術的な潜在力を保持している。
もはや、日本企業が韓国へ技術供与することはありえない。
それだけに、韓国の技術開発力が注目されるものの成果を出していないのだ。
技術基盤がないゆえに、「木に竹を継ぐ」ことになりかねない。
韓国経済の最大のガンは、金融が惰眠を貪っていることにある。
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