「朝鮮日報」(2014年8月9日付)は、今回の「朝日誤報」問題を次のように報じた。
「8月5日と6日の朝日新聞に掲載された特集記事が、日本の社会を再び議論の渦に引き込んでいる。
二日間にわたり5ページを割いた「慰安婦問題の本質直視を」と言う記事だ。
朝日はいくつかの誤報を公にして訂正した上で「慰安婦の強制動員はなかった」と言う
日本社会で主流をなす主張を再度批判した。
だが、日本社会では「朝日が間違いを認めた」と攻撃が相次いでおり、
日本政府までこれに加勢している。
旧日本軍の従軍慰安婦をめぐる朝日新聞の戦いは20年以上になる。
加害者の国の新聞が常に被害者側に立って戦ってきたのだから、孤立し疲れが見えてきた。
これに対して知恵を持って助ける方法が韓国政府にはあるはずだ」
韓国側から、朝日新聞への協力な支援メッセージと言うべき内容である。
朝日の記事が、どれだけ韓国にとって有利に働いてきたか。
改めてそれを証明している。
「朝日はいくつかの誤報を公にして訂正した」と簡単に朝日の誤報問題を片付けている。
韓国メディアは、東芝の半導体技術が韓国企業に盗み出された事件でも、
事実を歪曲して報道した前科がある。
この記事も、そんな延長線で報じているのだ。
すでにしてきたように、「慰安婦が強制連行」と「朝鮮人女性を挺身隊の名で強制連行」は、
いずれも誤報であったと朝日新聞自体が認めている。
韓国の慰安婦問題批判の根幹は、まさに前記の2点にある。
それが否定されたのだから、韓国も素直に認めるべきである。
韓国は日本の「非道徳性」を批判している。
だが、「売春禁止法」では日韓のどちらか早く法制化に踏み切ったのか。
その事実を確認することだ。
結論を先に言えば、韓国が「売春禁止法」を制定したのは盧武鉉大統領時代である。
日本よりもはるかに遅い。
その韓国が、日本を批判できる立場にない事は明らかであろう。
日本の売春禁止法は、1956年(昭和31年)に法制化された。
施行は1957年(昭和32年) 4月1日、完全施行は1958年(昭和33年) 4月1日からだ。
この法律の施行に伴い1958年(昭和33年)に「赤線」が廃止された。
このように、日本では、法制化された後完全実施までの2年間の猶予期間を置いて、
売春女性たちに生活更生の時間を与えたのである。
韓国は、盧武鉉政権が2004年5月、性売買を根絶するために既存の法律を改善、
1名「性売買特別法」を制定した。
既存の淪落楽防止法に比べて、性売買特別法は「淪落」と言う単語の代わりに
「性売買」と言う単語を通じて、性売買倫理観点ではなく、性が金で取引されること自体に
注目しようとした。
売春を禁じられた韓国人売春婦が、なんと大挙して台湾へ進出した。
この結果、台湾で売春に従事する外国人女性たちを追い出し、売春業界おも乗っ取る事態になった。
韓国によって、売春が「輸出」されたのである。
現在も世界各国で、韓国人売春婦の存在が話題にされている。
これほどの恥があろうか。
「慰安婦問題」での日本批判は、韓国売春婦の存在に煙幕を張ることでもある。
日本は、売春禁止法の完全実施が1958年である。
韓国は2004年である。
この間に46年の時間差があるのだ。
韓国は、日本に比べてこれだけの遅れがあるにもかかわらず、
なぜ日本を「非道徳国家」と批判できるのか。
韓国は朝鮮戦争後も政府が売春婦を米韓軍に提供してきた事実がある。
それには、韓国政府も韓国メディアも頬被りしている。
「ダブルスタンダード」(2枚舌)であるのだ。
「読売新聞」(2014年6月27日付)は、次のように報じた。
「朝鮮戦争の休戦を、在韓米軍基地周辺で「米軍慰安婦」として働かせされたとして、
韓国人女性ら122人が6月25日、韓国政府を相手取り、
原告一人当たり1千万ウォン(約百万円)の国家賠償を求める訴訟をソウル中央地裁に起こした。
支援団体は、「米軍慰安婦」による国家賠償訴訟は初めてとしている。
支援団体によると、女性は1957年以降、韓国内の米軍基地周辺で、
米兵向けの慰安婦として売春を強要されたとしている。
原告者女性の多くは、60年代、70年代に働いていた。
女性が当時、「基地村女性」と呼ばれた。
支援団体は、国が米軍のために特定地域を設置し慰安婦の勧誘、管理も行っていたと見ており、
損害賠償とともに国による真相究明と謝罪を求めている」韓国の「米軍慰安婦」は、
決して小さな問題ではない。
日本の慰安婦問題よりも、悪質と言ってよい。
韓国政府が自ら慰安婦を勧誘、管理して売春を強制したのだ。
韓国にはこうした「暗い過去」がある。
だから、日本政府も同様なことをしたに違いない。
こう、頭から決めつけているのだ。
朝日新聞記事は、韓国政府にとって極めて好都合な存在であったに違いない。
「利敵行為」的な誤報といっても不思議は無い。
今回のローマ法王の訪韓が、「全ての悪は驕慢から始まって、貪欲にその根元を置いている」
と言う根源的な教えに、韓国を導いてくれるのだろうか。
「反日」には、韓国自らを貶めるリスクがはらんでいるのである。
朝日新聞誤報は、そのリスクの存在を立証している。
韓国は、キリスト教精神に立ち返って、自らの罪を深く問い直すことが欠かせないであろう。
それを欠いた「反日」はありえないのだ。
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