2019年6月のG20直後、トランプ大統領は金委員長と会談した。
大きなサプライズとなったのは6月29日朝だった。
トランプ大統領がTwitterで「もし、金委員長がこれを見ていれば、
DMZ(非武装中立地帯)で握手と挨拶のために会うかもしれない」とつぶやいたが、
まさかと思うような内容だった。
直前まで、北朝鮮が米国を非難する記事ばかり出ていたので、これには筆者もかなり戸惑った。
ベトナム、ハノイでの2回目の米朝首脳会談が決裂後は膠着状態に陥り、
北朝鮮が挑発気味だったのをトランプ大統領が諫める効果はあった。
同時にトランプ大統領は、北朝鮮での成果を2020年11月の大統領選に政治的に
利用したいと言う意図もハッキリした。
これから米朝間の実務者協議が始まるとみられるが、
トランプ大統領は大統領選をにらみ中途半端な妥協はしにくい。
経済制裁を継続しつつも、朝鮮半島の非核化については拉致問題を抱える日本が
最後のピースになると言う構図は変わらないだろう。
今回の米朝首脳会談を見ても、トランプ大統領と金委員長の個人的関係の重要さが前面に出ている。
一方で韓国の影はとても薄い。
象徴的だったのは、トランプ大統領が金委員長に会うために、板門店の平和の家を出た時、
文大統領も一緒に出ようとしたが、米国のSPに阻止されたことだ。
結局文大統領は、トランプ大統領と金委員長の対面をじかに見られなかった。
せめて、平和の家の前で、トランプ大統領と金委員長の対面を見守ると言う絵を
世界に見せておけば、文大統領の面目が立ったはずだが、それすら叶わず、
文大統領は板門店での米朝の会談では完全に蚊帳の外だった。
もし韓国が米朝を仲介していれば、米韓朝の3カ国会談になっただろうが、
実際には「米朝」と言う形になってしまった。
大統領は部屋の家の中にいながら、米朝首脳会談に臨席できなかったのだ。
今回のことから「韓国ぬき」で米朝協議が可能であることを世界に示した。
日本は米国としっかり協力して北朝鮮問題に当たるといい。
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