三菱東京UFJ銀行がブロックチェーン技術を使った独自通貨「MUFGコイン」を
2017年秋にも導入すると言うニュースが流れて、業界に衝撃が走りました。
ただし、「MUFGコイン」が法律上の仮想通貨が当たるかどうか疑問の余地があります。
改正資金決済法では、仮想通貨はどこでも使えるものとされていますが、
報道を見る限り、「MUFGコイン」は三菱東京UFJ銀行の中でしか使えないようです。
そうなるとデジタル上のお金ではあっても、「1コイン= 1円」と決まったレートでしか
交換できず、いわゆる仮想通貨ではないことになります。
仮想通貨の取引所が取り扱うようなものではないと言うことです。
では、何のためにMUFGコインを導入するのかと言えば、
利用者側のメリットと言うよりも、銀行側のメリットがあるからではないかと想像します。
預金者にMUFGコインを配っておくことでデータの管理が簡単になり、
自社のシステムコストを大幅に下げることができるからです。
システムを作るコストも、メンテナンスのコストも、ブロックチェーン技術を使えば、
ずっと安く済むはずです。
例えば、現行のシステム運用費が年間50億円かかっていたとすると、
新しいシステムを導入すれば、5千万円位で運用できるとしたら、
企業として取り組む価値はあるでしょう。
しかし、そのことが直接、利用者側のメリットにつながるかと言うと、
もう少し様子を見てみないと何とも言えません。
MUFGコインは、仮想通貨と言うよりも、
MUFGの中だけで通じるポイントに近いものだと思います。
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