【いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン】140 MUFGコイン

三菱東京UFJ銀行がブロックチェーン技術を使った独自通貨「MUFGコイン」を

2017年秋にも導入すると言うニュースが流れて、業界に衝撃が走りました。

ただし、「MUFGコイン」が法律上の仮想通貨が当たるかどうか疑問の余地があります。

 改正資金決済法では、仮想通貨はどこでも使えるものとされていますが、

報道を見る限り、「MUFGコイン」は三菱東京UFJ銀行の中でしか使えないようです。

 そうなるとデジタル上のお金ではあっても、「1コイン= 1円」と決まったレートでしか

交換できず、いわゆる仮想通貨ではないことになります。

 仮想通貨の取引所が取り扱うようなものではないと言うことです。

 では、何のためにMUFGコインを導入するのかと言えば、

利用者側のメリットと言うよりも、銀行側のメリットがあるからではないかと想像します。

預金者にMUFGコインを配っておくことでデータの管理が簡単になり、

自社のシステムコストを大幅に下げることができるからです。

システムを作るコストも、メンテナンスのコストも、ブロックチェーン技術を使えば、

ずっと安く済むはずです。

例えば、現行のシステム運用費が年間50億円かかっていたとすると、

新しいシステムを導入すれば、5千万円位で運用できるとしたら、

企業として取り組む価値はあるでしょう。

 しかし、そのことが直接、利用者側のメリットにつながるかと言うと、

もう少し様子を見てみないと何とも言えません。

 MUFGコインは、仮想通貨と言うよりも、

MUFGの中だけで通じるポイントに近いものだと思います。 

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