裁定取引、アービトラージ、通称サヤ取りをする場合には異種の金融商品を取引します。
それで証拠金の計算が普通にプラスするのではなくて、相殺されますが、
面倒な計算が有るので煩わしくなってやっていませんでした。
少しずつ鬱から抜けつつ有るので計算してみました。
下記は計算例。
取引対象の異なる先物取引で両建てをする場合、必要証拠金は相殺されますか?
はい。一部相殺が可能です。
具体的には双方の証拠金の合計額から、商品間デルタ/スプレッド比率、スプレッドクレジットシート
を考慮した額が減額されます。
【計算例】
以下は、2013年8月5日週のSPANパラメータで日経225先物1枚買建、
TOPIX先物1枚売建をした場合の計算例です。
<計算条件*>
日経225先物証拠金:690,000円
TOPIX先物証拠金:510,000円
商品間デルタ/スプレッド比率: 日経225:1.00、TOPIX:1.20)
商品間スプレッドクレジットレート(%) :84.17%
<両建後の維持証拠金計算方法>
日経225…690,000÷1.2=575,000
TOPIX…510,000÷1.00=510,000
(690,000-575,000)+(510,000-510,000)=115,000
575,000×(1-84.17%)+ 510,000×(1-84.17%)+115,000 ≒ 286,700円 が
維持証拠金となり、
120万円の必要証拠金が30万円弱まで相殺されます。
(*)商品間デルタ/スプレッド比率、スプレッドクレジットシートは、
清算機関の日本証券クリアリング機構で算出・公表されています。
http://www.jscc.co.jp/sakimono/span_data.html
なお、上記はもっとも簡素なポジションを想定した計算例であり、
実際の計算においては証拠金シミュレータをご活用ください。
とありますので、
現時点での225ラージ1枚が¥1,140,000、TOPIXラージ一枚が¥900,000です。
225の証拠金をA、スプレッド比率で割ったものをA1、TOPIXもそれぞれB、B1として、
スプレッド比率を掛けた後、足し算したものをCとすると、
(A – A1)+(B – B1)= ¥190,000
(A1 + B1)× 0.1583 + C = ¥482,858
となって、225買い、TOPIX売りでサヤ取りをする場合は、114万+90万=204万でなく、
およそ50万で取引できることになります。
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