最終更新日 2020年6月6日土曜日 11:30:16
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【いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン】75 2141年にすべてのコインが発行済みになる

半減期と並んで、ビットコインがやがて掘り付くされる理由の2つ目は、

ビットコインの最小単位が決まっているからです。 

ビットコインはデジタル通貨なので、理論上は小数点以下何桁まででも分割できますが、

現在の最小単位は、小数点以下0が八個続く「1satoshi」と決められています。

半減期を繰り返していくと、マイニングの報酬はやがて「1satoshi」を下回ることになり、

それ以上分割できないと言うルールがあるため、そこでビットコインの新規発行は

ストップすると言うことです。

計算上は、それが2141年になるわけです。

では、その後ビットコインはどうなるのでしょうか。

ビットコインの取引が成立するにはマイナーによる承認作業が不可欠ですが、

ビットコインの新規発行と言う報酬がなくなったら、誰かが手間ひまかけて

承認してくれるのでしょうか。 

1つには、ここの取引に上乗せされる手数料が報酬の代わりになるかもしれません。

また、手数料を合計しても、マイニングのコストを吸収できないときは、

マイニングの難易度そのものを簡単にする可能性もあるでしょう。

現在、ハッシュ値の最初の16桁をゼロにするようなノンス値を探していますが、

100年後のマシンなら、20桁でも30桁でも10分かからずにはじきだせる処理能力を

獲得している可能性があります。 

手数料収入だけでもペイできるような難易度に設定すれば、新規発行が止まっても、

マイナーのモチベーションが下がらないかもしれません。

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【いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン】74 ムーアの法則と半減期

では、どうして半減期が決められているのでしょうか。

半減期の考え方の基本には、半導体の集積密度が1年半から2年ごとに倍増すると言う

「ムーアの法則」があります。

この経験則をマイニングに当てはめると、コンピューターの処理速度が

およそ2年ごとに倍増していくなら、今は100の時間とマシンパワーを使って解いた

マイニングの価値は、2年後には半分の50しかないことになります。 

処理速度が2倍になれば、価値は2分の1になる。

「半減期」のルールはこの考え方に基づいています。 

ムーアの法則が1年半から2年で2倍としているのに対して、

ビットコインが4年で2倍(ビットコインの価値は2分の1)を見積もっている理由が

正直よくわかりません。

ただ、マイニングの難易度は常に変動するので、ちょうど10分程度で解けるように

微調整が繰り返されています。 

その1番大きな挑戦が4年に1回あると考えれば、太陽の運行と暦のズレを調整する

「閏年」のようなものと言えるかもしれません。

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【いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン】73 4年に一回訪れる「半減期」

なぜこのようなことが起きるのでしょうか。

それには2つの理由があります。

1つは「半減期」と呼ばれるビットコインの発行にまつわるルールです。

ざっくり言うと、4年に1回、オリンピックイヤーに、マイナーに与えられる報酬(

ビットコイン)が半分になると決められているのです。

同じ作業に対して支払われる報酬が2分の1に下げられると言う事は、

1BTCの価値が半減すると言うことです。 

逆に言うと、この半減期の前後にビットコインの相場が倍になってくれないと、

マイナーがコストをかけてビットコインを掘る意味がなくなってしまうのです。 

ビットコインの相場は、外為相場と同じようにプレイヤーの「読み」によって

決まっているので、みんなが「倍」になるはずだと思えば、価格は上がり続けます。

2016年の夏の間はまさにバブルで、一時期「1 BTC = 80,000円」まで急騰しました

(その後、「1 BTC = 60,000円」あたりで落ち着きましたが)。

現時点でビットコインは、決済手段や送金手段と言うよりも、

FXのような投資対象の1つ見ている人が多いので、半減期を境にこうした動きが見られました。

ドルやユーロなどの一般的な為替相場の変動要因としては、2016年6月23日行われた

国民投票で、英国がEU離脱(ブレグジット)を決断したことが大きかったのですが、

ビットコインに関しては、2016年夏の最大の変動要因は「半減期」だったと言えるでしょう。 

4年に1回必ず起きるとあらかじめ決まっているので、それに向けて買い込んでいた人が

多かったわけです。

歴史的に見ると、半減期がやってきたのは2016年が2回目でした。

2012年の1回目を経験した人は半減期を境にビットコインが上がった」ことを

見ているので、当然、2回目に期待します。

2012年当時、ビットコインを持っていた人は数百、数千人のレベルでしたが、

2016年の段階では、ビットコインユーザは世界でおよそ300万人。

この人たちが今回、半減期で価格が上がると言う経験をしたので、

4年後の2020年、東京オリンピックの年に「1 BTC =数十万円」まで膨らむと言う

読みで買いに走る可能性があります。

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【いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン】72ビットコインには終わりがある?

ビットコインの発行枚数の上限は2100万枚。

2141年に掘り尽くされる予定です。

また4年に1回、オリンピックイヤーにマイナーに与えられる報酬が

半分になると決められています。 

ビットコインは、10分ごとに繰り広げられるマイニングレースの報酬として、

新規に発行されます。

現在の報酬は12.5BTCです。

という事は、1時間で75 BTC、1日あたり1800 BTC、1ヶ月あたり54,000 BTCが

新たに発行される計算です。

2017年1月現在の総発行枚数は1600万枚を超えています。

一方、ビットコインは発行枚数の上限が2100万枚と決まっていて、

有限だからこそ価値があると毎年述べました。 

発行ベースが決まっていて誰かが恣意的に発行することができないので、

ハイパーインフレなどが起きる心配がないわけです。 

上限2100万枚のうちの1600万枚が発行済みと言う事は、

ビットコインの取引が始まった2009年からわずか8年で、

全体の76%が既に市場に流通していることになります。

ところが、ビットコインが掘り尽くされるのは2140年とされていて、

まだ100年以上先の話です。

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【いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン】71判子を押す部長の生き残り競争

マイニングを直感的にわかってもらうために、例え話を使って説明してみます。 

未承認のトランザクションを「未決の紙の書類」だとすると、

決裁権を持った部長のデスクには未決の書類がどんどん溜まっていきます。 

100枚たまったらバンバンバンとまとめて承認をして、

承認済みのファイルフォルダに入れ、フォルダーを左から順番に書類棚に入れて、

ダイヤル錠で鍵をかけると言うイメージです。 

未決の書類にはそれぞれ優先順位があります。

部長に早く決済してもらいたい優先順位の高い書類にはご褒美のチップが

用意されています(手数料の高いトランザクション)。

放っておくと、部長はお小遣い欲しさにチップありの優先順位の高い書類ばかり

承認してしまって、優先順位の低い処理(手数料が安いトランザクション)

いつまでも未決のままになってしまうので、チップありの種類は100枚のうちの

何枚まで、とあらかじめルールで決められています。

ここまでは1つの部内の話ですが、実は「未決の書類」は同じものが

何枚も出回っており、世界中のあちこちの支社でも部長のデスクに同じ

「未決の書類」が溜まっていくところが、通常の会社と違うところです。

100枚たまるごとに、世界中に散らばった部長たちが競うように判子を押しますが、

書類棚に鍵をかけるときのダイヤル錠の番号が毎回変わるので、

毎回、番号をしらみつぶしに調べる必要があります。 

総当たり方式で正しい番号を見つけるレースで、1番先に正しい番号を見つけた部長が、

承認レースの勝者として、報酬を独り占めするわけです。 

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【いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン】70勝者だけが報酬としてビットコインをもらう

マイナーのモチベーションはズバリ、報酬としてビットコインをもらえることです。

毎回数式を1番先に解いた人は、12.5ビットコインを得ることができます。 

「1 BTC = 100,000円」だとすると「12.5 BT= 1,250,000円」です。

つまり、一回鍵を見つけるためのコストが1,250,000円以下なら儲けが出る計算です。

マイニングを行うには、倉庫を借りて、特殊なコンピュータを買って、

電気代を払う必要があります。

マイニングの報酬がコスト上回った分が利益となります。

今のところビットコイン価格は順調に推移しているから、利益が出ています。

つまり、コストをかけても掘り出す価値があると言うことです。

しかし、それがいつまでもつか保証はありません。

コンピューターの処理能力は「ムーアの法則」に従って

1年半から2年ごとに倍々ゲームで増えていくので(140ページ参照)、

それに従ってマシンパワーも調達コストも下がるはずですが、

この先、ビットコイン方が急激に下がったりすると、

マイニングのコストを吸収できなくなる可能性があります。 

現に、マイニングをしている事業者の数が減っていて、

今は3桁もいないのではないでしょうか。

資本力がないとできないので、個人ではもう参入できません。 

マイニングのためのコンピューターを24時間、365日フルパワーで稼働していて

騒音も発熱も大きいので、冷却のための電気代が馬鹿になりません。

そこで、今はもともと寒い所の体育館を借り切り、安いサーバーを大量に買ってきて、

それをラックにはめ込んで常時稼働させると言うことをやっているので、

日本のように電気代の高い国はとてもペイできません。

人件費の安い中国が中心で、寒いアイルランドや、産油国で電気代が非常に安い

サウジアラビアなど、1部の国に限られると言うのが現状です。 

マイニングのためのハードルがこのまま上がっていけば、

やがて資本力のある数社だけがレースに参加する寡占状態になるかもしれません。

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【いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン】69 10分ごとに繰り広げられる承認レース

承認は1人で行っているわけではなく、10分ごとに、世界のマイナー(採掘者)が参加して

レース形式で行われています。 

そして、そのようなノース値を最初に見つけた人が勝者となり、

その上報酬としてビットコインがもらえるのです。 

レースの勝者だけがビットコインを「掘り当てる」ことができるわけです。 

残念ながら、1番になれなかった二番手以降の人たちは、

確かにそれが正しいかどうかを確かめます。 

見つけるまでは大変ですが、このその鍵が正しいかどうか一発でわかる。

それがこのマイニングレースの面白いところです。

大体6人が承認した段階で、それは正式なブロックと認められて、

ブロックチェーンの最後尾に新たに追加されます。

そのような競争が10分ごとに繰り広げているのです。

毎レースは、およそ10分で決着がついてしまうので、誰かが勝者になるたびに、

新しいレースが「よーい、ドン」で始まります。 

鍵を見つける作業は、総当たり方式でひたすら試行錯誤するだけなので、

ハイスペックのマシンを駆使したマイナーの方が有利ですが、

必ずしも大金をかけてシステムを組んだほうが一生限らないところも、

このレースの魅力です。 

とは言え、マイニングの難易度は時間が経つにつれて、どんどん上がっていきます。

考え方としては、円周率の場合を計算するときに、1億桁の目の数字を見つけるのと、

1億1桁目、1億2桁目の数字を見つけるのでは、桁数が増えるほど

難易度が上がっていくのと同じです。 

現在は0が16個並ぶハッシュ値を探していますが、これを17個に増やせば、

格段に見つかる可能性が減るわけです。

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【いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン】68ノンス値を片っ端から試して「鍵」を見つける

個々のトランザクションがハッシュ関数によって64桁のハッシュ値に置き換えられているように、

実は、個々のブロックもハッシュ関数によって64桁のハッシュ値に置き換えることができます。

そして、新たにブロックを追加するときは、

「直前のブロックのハッシュ値+今回のブロックに含まれる全取引データ+任意の文字列

(ノンス値)」を同様に64桁のハッシュ値に置き換えた上で、

その最初の16ないし17桁がすべてゼロになるようなノース値を見つけなければいけない

と決まっているのです。 

ノンス値はランダムな32ビットの値なので自由に決めることができますが、

ノンス値が1桁でも違えば、生成されるハッシュ値も全く違ったものになります。

つまり、任意のノンス値を片っ端から当てはめて、

しらみつぶしに調べる必要があるのです。

先ほど2つのハッシュ値の例を挙げましたが、たまたま生成されたハッシュ値の

最初の16桁が0になる確率がどれだけ低いか、想像もつきません。 

気が遠くなるような回数の試行錯誤が必要なのです。

何億回、何兆回に及ぶ試行錯誤を、わずか10分のうちに行うわけですから、

膨大なマシンパワーと電力が必要です。

しかし、何か意味のある計算をしているわけでもなく、

たまたまハッシュ値の最初の16桁が0になるようなノース値を探しているだけです。

これがマイニングの実際です。

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【いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン】67マイニングって具体的に何をしてるの

ビットコインの取引はお互いに承認してあって初めて成立します。 

この承認作業が「マイニング」で、10分ごとにレース形式で行われます。

レースの勝者だけがビットコインを「掘り当てる」ことができるので、そう呼ばれます。

前項で「マイニング(採掘)」とは、新しいブロックを過去のすべての取引記録が

記載された人の最後尾にガチャンとはめ込むための鍵を見つける作業だと説明しました。

具体的にどのような作業をしているのでしょうか。

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【いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン】66同じチェーンをあちこちに分散して保存する

ブロックチェーンは、どこかのサーバーで一元管理されているのではなく、

世界中に散らばった複数のコンピュータに全く同じものが保存されています。

中心に国や企業がいて、そこが管理運営する「クライアントサーバ方式」ではなく、

個々のユーザ同士のネットワークで結んで直接データをやり取りする

「ピアツーピア」方式を採用しているからです。

ブロックチェーンのことを「分散型台帳」と呼ぶことがあるのは、

ピアツーピアネットワークで運営される取引記録の一覧表(台帳)だからです。 

ビットコインの取引を一個ずつ個別に承認せずに、数百から数千個の取引を

まとめて承認しているのは、同じブロックチェーンを、ネットワークにつながった

複数のコンピューターがそれぞれ保存しているからです。 

取引が発生するたびに、毎秒数十から数百にわたってネットワークに繋がるす

べてのコンピューターを同時に更新するのは物理的に不可能なので、

10分ごとにまとめて承認してるわけです。

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