2017年11月南米の小国ウルグアイの中央銀行が世界で初めて本格的な
中央銀行デジタル通貨「eペソ」の発行を発表して世界を驚かせました。
中央銀行デジタル通貨の議論はスウェーデン中央銀行リクスバンクが主導し、
発行の是非を検討する具体的なスケジュールを公表していました。
ロシア、中国などの主要国も地方銀行デジタル通貨発行を検討していることが知られていました。
このように大国が議論を主導してきた中で、なんで南米の小国が突如世界に先駆けて
中央銀行デジタル通貨の発行を決定し、一躍、競争の先頭に立ったわけですから、
著者もそのニュースに驚きました。
ウルグアイの中央銀行デジタル通貨は、半年間の期限付きの
テストパイロットプログラムと言う位置づけです。
記者会見したウルグアイ中央銀行総裁は、ビットコインのような仮想通貨ではなく、
中央銀行が責任を持って法定通貨ウルグアイぺソ建ての中央銀行デジタル通貨で
あることを強調していました。
ウルグアイの中央銀行デジタル通貨は、
国営通信会社ANTELの携帯電話利用者10,000人を対象に発行され、
保有者は個人間の決済(B2B)や商店での買い物支払いなどに使えます。
スマートフォンや携帯電話に専用アプリケーションをダウンロードして、
国営決済会社REDPagosの口座にデジタル通貨をチャージすれば、
利用できるようになります。
ウルグアイ中央銀行はテスト期間終了後に利用者の意見を集約し、
デジタル通貨発行を継続するか中止するかを判断するとしています。
発行継続を決定しても、直ちに現金通貨の発行を停止することはありません。
現金の停止までに相当の時間がかかると言う見通しを示しています。
期限付きないし試験的運用とは言え、利用者から寄せられる情報から
その欠点が浮かび上がるはずで、諸外国の中央銀行デジタル通貨発行の計画に
大きな影響をあたえそうです。
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