全銀システムの稼働時間拡大、独自のデジタル通貨発行準備と並行し、
各メガバンクはフィンテック対応のために、独自の研究開発や、
IT企業やフィンテック企業との連携も加速させています。
その動きを見てみましょう。
三菱UFJ銀行は2013年にシリコンバレーにイノベーションセンターを設置しています。
また、フィンテックの研究開発を目的とした新会社を2017年秋に設立しました。
決済の迅速化やコスト削減につながる技術開発などを素早く進めるために、
銀行とは別組織の、研究開発に特化した独立した会社を設立したものと思われます。
2017年7月には、オンライン決済サービスPaidy (ペイディー)を手がける
ベンチャー企業に出資しました。
ペイディーは、携帯電話の電話番号とメールアドレスを入力するだけで、
クレジットカードなしで通販サイトから衣料品などを購入できるオンライン決済サービスです。
みずほFGは2017年6月に新会社ブルーラボを設立しました。
人工知能(AI)技術やビックデータを活用して事務作業を自動化するための
ソフトウェア開発や、決済プラットフォームの構築などを目指しています。
また、家計簿や会計アプリを提供するフィンテック企業マネーフォワードの
法人向けサービス「MFクラウド請求書」を活用した、法人向けの振り込みサービスを開始しました。
LINEを利用した「LINEでかんたん残高照会サービス」やメガバンク初の
ロボアドバイザーサービス「スマートフォンフォロー」も提供しています。
三井住友FGは、指紋認証や顔認証などの技術を利用して安全で、
インターネットバンキングを利用できる技術や、AIでクレジットカードの
不正利用を検出する仕組みなどの研究開発を強化しています。
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